非常事態
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た」
エルザさんと互角に渡り合ったという話のミネルバさんですら大ケガを負わされてしまう非常事態。次々に脱落者が出ていく状況に、頭を抱えずにはいられない。
「それと、ミネルバ様からグラシアン様に伝言が・・・」
「??」
大ケガを負って意識が薄れていたミネルバさんから、グラシアンさんに何か伝えたいことがあるらしい。なんだろう、愛の告白とか?
「『イザベリーと名乗る女にやられたが、知らないか』だ、そうです」
「イザベリー!?」
聞き覚えがある名前なのか、驚愕してその場に立ち上がるグラシアンさん。その様子に全員の視線が向けられると、彼はハッとして元通り腰掛ける。
「どうした?」
「知り合いなのか?」
仲間であるはずのローグさんとスティングさんですら知らないらしい女性の名前に問い掛けてみるが、彼は「別に・・・」と答えるだけで詳細を話そうとはしない。
「・・・これで全員揃ったのか?」
「あ、そうだね」
これ以上の追求はやめておこうとしたリオンさんが、話題を反らす。ケガでこの場にいない人も大勢いるが、ひとまず全員がメルクリアスへの帰還を完了している。
「ならこれからのことを話していこう。レオンたちには後で伝えればいい」
脱落者が一気に出てしまったがために、これからの城の守りなどを考えていかなければならない。そのためには・・・
「俺たちが戦った連中の特徴から言いますね」
「頼む」
相手の主戦力の特徴を把握しておかなければならない。まずはスティングさんたちが、俺たちを救出する時に戦闘した面々の能力を話し始める。
「一人は炎の造形魔導士。リーゼントが特徴な男だったな」
「造形魔導士か・・・」
同じ造形魔導士である青年が目付きを鋭くさせる。種類は違くとも、同じ魔法を使うとなればライバル心のようなものが湧いてくるということなのだろうか。
「魔法を無力化するのもいたな。あいつに攻撃を消されたよ」
「それは厄介な相手だね」
策略などを寝るために、古文書を開いて文字を入力しているヒビキさんがそう呟く。魔導士ばかりを集めているとあって、そんなのを相手にしなければならないのはかなり厳しい。まさかそれを見越しているんじゃないだろうな?
「あとは指一本で地面を破壊するような奴もいたな」
「指一本で!?何その馬鹿力!?」
言われてみると、拳を握るわけでもなく平手で攻撃するわけでもなく、ただ人差し指だけを突き立てているだけの男性もいた。あれは魔法・・・ってわけではなかったよな?あの人からは魔力を感じなかったし・・・
「あとは光る剣を使っている女剣士がいたな」
「女剣士ってまさか・・・」
「うん、この間の奴」
この間レオンに服を切り刻まれた可
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