第20話 D∴G教団壊滅作戦 前編
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「油断はするな、何があるか分からないからな」
辺りを注意深く見ていると突然頭上から殺気を感じ俺はアリオスに叫んだ。
「アリオス、上だ!」
「ッ!?」
俺たちは左右に飛んでその場を離れる、すると次の瞬間俺たちがいた場所が大きく陥没した。
「何が起きた、アーツか?」
「いや、アーツじゃない。目に見えないが何かそこにいるぞ!」
砂煙が薄れていき陥没した場所を警戒しながら見ていると徐々に何かが空間から浮き出てきた。
「何だこいつは……?」
空間から出てきたのは長く穴の開いた両腕に四角い箱のような顔、そして胴体から下には足がなく丸い球体のようなものがついた生物には見えない機械仕掛けのような生き物だった。
「こりゃ改造された魔物なのか?しかしこれは……」
「うふふ、私の作品はお気に召してくれたかしら」
背後から声が聞こえ俺たちが振り返ると教団のローブを着た女性が立っていた。
「お前がここのトップか?」
「ええ、私はイルメダ。このロッジの責任者であり科学者でもあるの」
「なら話は早い、俺たちに素直に捕まるか痛い目に合って捕まるかさっさと選べ」
「あらあら、せっかちな男は嫌われるわよ?」
「悪いが今日はマジだ。女だろうと容赦はしねえ」
俺は刀をイルメダに突きつけてそう脅した。
「馬鹿な男ね。貴方たちに下る訳なんてないでしょう。私は教団に……いやあの方に身も心も捧げたんだから」
「なら力づくでやるだけだ」
「子供たちの居場所も吐いてもらうぞ」
俺たちがそう言うとイルメダは可笑しそうに笑いだした。
「何が可笑しい?」
「いいえ、もう死んでしまってるゴミたちに随分と熱心なんだと思ってね?」
「何だと?貴様まさか……!」
「ええ、生き残り何ていないわよ。皆私が実験材料にしちゃったもの」
イルメダは全く悪びれた様子もなくさも当然のようにそう話した。救えないクズな奴だ。
「外道め……ならばここで引導を渡してやる!」
「うふふ、風の剣聖に猟兵王……私の最高傑作のテスト相手に相応しいわ!さあやってしまいなさい、『ナイトメア』!!」
イルメダがそう叫ぶと先程から静止していた生き物がゆっくりと動き出した。なるほど、この訳の分からん生き物はこいつが作ったって訳か。
「うふふ、どうかしら。錬金術と科学の技術を融合して生み出した作品は?」
「こんなガラクタ直にスクラップにしてやるよ」
「悪夢か……ならお前自身に悪夢を見せてやろう」
俺とアリオスは刀を抜いてナイトメアに切りかかった。
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