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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十一話 次元漂流者
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「……いいオヤジ殿だな」

「どうでしょうかね?その時、本当は全治1ヶ月だったのが、殴れたせいで折れた骨がズレて3ヶ月になったんですから」

「え?」

シグナムが思わず声を上げる。

「看護士さんに正座させられて怒られてましたからね…」

ゴン!

シャーリーが机に突っ伏して、オデコを豪快にぶつける。

「アスカ〜、話にオチをつけなくてもいいわよ〜」

「そんなつもりじゃないんだけど…どういう訳か、099出の奴って行動にオチがつくんだよ」

その言葉にヴィータが苦笑する。

「でもよ、それで家族になれた訳だ?」

「はい、バカなオヤジですけどね。オレを救出してから3日、そのまま付き添っていたらしくて。シャワーぐらい浴びたらいいのに、オレが目を覚ますまで頑として動かなかったそうですから」

「いいお父さんだよ。そうでしょ?」

「高町隊長…はい。バカで乱暴で品がない…自慢のオヤジです」

アスカは笑ってそう答えた。

そのおかげか、重苦しかった隊長室の空気は、いつの間にか軽くなっていた。

「オヤジは仲間を大切にしろって、よく言ってました。味方になるだけが大切にする訳じゃないとも言ってましたね。

反発しあって、腹の底から怒鳴りあって、殴り合って、でも見捨てるなって。

オヤジや099の仲間達はオレを見捨てなかった。だから、オレも見捨てない。

ティアナは大切な仲間だから、アイツが間違った道を進むなら、全力で止めてみせる。

乱入した理由は、そんな所ですね。たぶん」

アスカはそう締めくくり、なのはを見た。

「これが、アスカ・ザイオンの全てです」

アスカの視線を、真っ直ぐに受け止めるなのは。

「うん。ありがとう、アスカ君。ちゃんと話してくれて」

なのはは、はにかんだ笑顔を見せる。

(なんだってうちの隊長達は、年上なのにカワイイんだよ)

ちょっとだけ場違いな事を考えたアスカ。

「ティアナとも、ちゃんと落ち着いて話し合わないとダメだね。聞いてみないと分からない事もあるし。アスカ君みたいにね」

「お願いします、高町隊長。オレだけじゃティアナを助ける事ができません。アイツはフォワードに絶対必要なメンツですから」

アスカが頭を下げる。

「もちろんだよ、アスカ君。誰一人、いらない人なんていないんだから」

優しい笑顔で、なのはは答えた。





隊長室出たアスカは廊下を歩いて自室に戻ろうとしていた。

「アスカ君!ちょっといいかな?」

呼び止められ、アスカが振り向くと、なのはが歩いて近づいてきた。

「隊長、どうしたんですか?」

呼び止められたアスカが首を傾げる。

「部隊長に報
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