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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十一話 次元漂流者
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付けで管理局の人に聞いた事なんです。オレ、その時の記憶がなくて…両親が死んだ事を伝えた時、まるで感情が抜け落ちたみたいに、能面のようなツラをしていたみたですよ、オレ」

自嘲気味に笑うアスカ。誰もそれに答えられない。

「一回壊れたんですよ、心が。完全に……

泣いてなかったらしいです。ただ無表情に、そこにいただけだったらしくて」

アスカは話を続けた。

「どういう経緯でそうなったのかは知りませんが、オレは陸士099部隊長のドミニクに引き取られる事になりました。今から6年前です。

当時のオレは、とにかく反抗的でしたね。まるで、世界の全てが敵だってくらいにとんがってましたよ。

まして、同年代のいない部隊に放り込まれた訳ですからね。

何かあるたびに喧嘩ですよ。大人相手に殴り合いですよ?かないっこないのに。バカなガキだったんです。

訓練も大人と同じメニューをやって、ついていけずに脱落するんですけど、それでも続けて無茶やって。勝手なことばかりやってました。

それでもオヤジはオレの好き勝手を許してまして。まあ、殴られもしましたけど。

何でもガムシャラにやっていれば気が紛れて、そのうち元気になるだろうって思ってたらしいです。

そんな無茶をし続けて、部隊に入って1年が過ぎた時に、事故が起きました」

「山崩れに巻き込まれたってやつか?」

ヴィータの言葉に、アスカは頷く。

「あの日はいくつかの小隊に分かれて、山中に隠した旗を探すっていう訓練をしてました。朝から天候が悪くて、かなり荒れるかもしれないって通達がありました。

実際、大荒れの天気になって、オヤジから訓練を中止して撤退しろって命令が出されたんです。

でもオレは、それを無視して旗を探しに行ったんです。小隊から抜け出してね。何でだと思います?」

不意にアスカは問題をだす。

「そうだな、自分を周りに認めさせたいとか?今のティアナのように」

シグナムがティアナを引き合いに出して答えるが、アスカは違うと首を振る。

「当時のオレはそんなにポジティブじゃなかったですよ。

オレは旗を見つけて回収して帰ろうとしました。でも、途中から天候が最悪になりましてね。

大嵐になって身動きがとれなくなりました。

どうしようかと思っていた時、地鳴りがし始めて、その直後、地面が消えました」

「え?」

シャーリーが、どういうことかと声を上げる。

「山崩れが起きたんだよ。地面が消えるような感覚で土砂に飲み込まれてさ。

あぁ、もう死んだな、って心底そう思ったんだ。そうしたらさ……心が軽くなったんだ」

「アスカ、それって……」

悲しそうな目をしたフェイトがアスカを見つめる。

「えぇ、そ
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