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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十一話 次元漂流者
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オヤジがオレをミッドに登録する時に、名前をこうしたんですよ。まさかそんな事をしてたとは……洒落た事しやがって」

今更ながら、ウンウンと感慨深く頷くアスカ。

「オヤジ殿はお前の事を考えてそうしたのだろうな」

シグナムの言葉に、アスカは静かに微笑む。

そして、過去の出来事を話し始めた。

「遠い、遠い、笑えない話……です。まあ、気楽につきあってください」






一呼吸置き、アスカは語り始める。

「オレが次元漂流したのは、今から7年前、9歳の時です。

場所はミッドチルダ南部のアルトセイムの最南部の密林地帯でした。

当時のオレはそんな事は知らずに、迷子になったってずっと泣いてました。

1日経っても誰にも会えず、2日経っても同じ。さすがにそうなると考えますね。何とか生き残ろうって」

「待て。次元漂流してきたなら、管理局が捕捉している筈だ。アルトセイム最南部とは言え、発見できないとは考えづらい」

シグナムが疑問をぶつける。

「通常なら、次元震が起きますからね」

シャーリーの言う通り、次元漂流が起きる原因に次元震がある。

重コンビナート事故、航空機墜落、天変地異クラスの災害等の災厄に巻き込まれ、その凄まじいエネルギーによって次元の壁が歪み、次元震が起き、次元漂流する。

入口となる世界で発生したエネルギーが、出口となる世界に流れ込み、次元震動が起きる仕組みだ。

だとしたら、当時の管理局がアスカを発見できないとは考えられない。

「無かったんだよ、次元震。ほとんどな」

「まさか!」

アスカの言葉に、フェイトは信じられないと首を横に振る。

「原因は今も分かってないんです。でも、次元震がなかったのは本当です。その為、オレは半年もの間、密林地帯での生活を余儀なくされました」

「「「「「は、半年も!」」」」」

なのは達が驚くが、アスカは淡々と話を進める。

「きっと、サバイバリティが高かったんでしょうね。オレは何とか半年間生き延びました。ヘビでもカエルでも、何でも食えそうな物は食ってね。

オレが管理局に保護されたのは全くの偶然だったそうです。

忘れたけど、何かの調査団がアルトセイムを調べに来てて、そこでオレが発見されたの事です。

そのまま管理局の保護下に入りました。

オレが日本人である事はすぐに分かったらしいんですが、出身地を絞るのに時間がかかってしまって……」

「どういう事?」

なのはがアスカに聞く。

「半年間、野生児生活をしていたので、コミュニケーション能力が極端に低下していたらしいです。それに、健康状態も悪くて、色々聞き出すにも、まずは治療とリハビリが必要だったんです」

自分の事に
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