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風魔の小次郎 風魔血風録
69部分:第七話 力と力その五
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っていた。
「有り得たって言えば有り得るな」
「そうだな。だが小次郎」
 林彪が小次郎に問う。彼もここまで回復しているのだった。
「それで話は終わりか?」
「ああそうだ。それで辞退したのか?」
 兜丸が小次郎にそこを尋ねた。
「まさかとは思うけれどよ」
「いや、話はこっからさらに凄くなるんだよ」
「凄くなったのか」
「ああ、何とこれでな」
 小次郎は仲間達に話す。
「青春になったんだよ」
「青春かよ」
「そうだよ。これがな」
 小次郎はその時のことも話しはじめる。それは。
「劉鵬君!」
 その投げ飛ばされた部員達が立ち上がり。目をキラキラさせて劉鵬に言うのだ。
「有り難う!」
「君のおかげだよ」
「えっ!?」
 いきなりこう言われた劉鵬はまた驚きの声をあげる。
「俺のおかげ!?」
「そうだよ、目が覚めたよ」
「白帯なんてどうでもいいんだ」
 まず言うのはそれだった。
「それよりも大事なのは実力」
「そして気迫だったんだ」
「そ、そうか」
 劉鵬も戸惑いながらもそれに応える。彼の予想外のことなのでどう言っていいかわからないのだ。彼にしてもはじめての事態だったからだ。

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