第四百二十七話
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第四百二十七話 砂糖を入れないと
亜美が作った醍醐即ちヨーグルトを見てだ、セレニティとアルテミスは亜美に対してこんなことを尋ねた。
「甘くないですよね」
「今の醍醐は」
「そやで」
その通りとだ、亜美も二匹に答える。
「お砂糖とか入れてへんさかいな」
「だからですね」
「甘くはないですね」
「ヨーグルトが甘いのはな」
それは何故かもだ、亜美は話した。
「お砂糖とか入れてるからや」
「それが入っていませんと」
「やはり甘くないですね」
「あの甘さが出るには」
「やはりお砂糖等を入れてこそですか」
「そや、そやからな」
亜美は笑っていた、そのうえでの返事である。
「甘い醍醐にするにはな」
「お砂糖ですね」
「それを入れられますか」
「後で入れるわ」
「実際にですね」
「入れられますか」
「やっぱり甘い方がええわ」
醍醐、即ちヨーグルトはというのだ。
「うちにしても」
「それではですね」
「後で入れて召し上がられますか」
「まあ蘇や酪はええわ」
つまりチーズやバターにはというのだ。
「そのままでいくけどな」
「醍醐にはですね」
「入れていかれますね」
「さもないとほんまにな」
実際にというのだ。
「味がなあ」
「甘くないので」
「それで、ですね」
「うちお砂糖入れへんヨーグルトあかんねん」
つまり甘味抜きではというのだ。
「そやからな」
「入れられてですね」
「召し上がられますか」
「それにお砂糖入れたら日持ちええし」
このこともあってというのだ。
「醍醐には後でお砂糖入れてな」
「召し上がられますか」
「そうされますか」
「あんた達も一緒やで」
「有り難うございます」
「ではご相伴に預かります」
二匹も笑顔で応える、かくして亜美は自分が作った醍醐に砂糖を入れたのだった。
第四百二十七話 完
2017・3・9
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