外伝
外伝《絶剣の弟子》I〜rising hope〜(外伝最終話)
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んでいく。
自分が行ってどうにかなることではない。むしろ足手まといかもしれない。しかし、それでもーーー
「貴女の……ユウキさんの、隣で戦うって………??」
そう、決めたのだ。
「おおおおおおぉぉぉぉッ????」
ノーム族の巨体を持ったプレイヤーに盾を前面に出して全力の体当たりをする。そのプレイヤーは振りかぶった大剣に逆に振り回され、バランスを大きく崩した。
「落ちろ!」
動きの止まったプレイヤーの翅を切り落とし、溶岩となった地面に落下させる。
「そこを……!」
襲撃に気付いたプレイヤー2人がこちらに向き直り、威嚇するように得物を振り回す。それに構わず、剣を大きく引くと黒いエフェクトが生じた。
「どけッ??」
片手剣、単発重攻撃の《ヴォーパル・ストライク》が続け様に2人のプレイヤーの喉元を串刺しにする。それを更に盾で弾き飛ばして首を引きちぎり、突破口を開いた。
「くぁっ??」
肩に魔法矢が刺さり、HPが全損寸前まで減る。反射的に突進系ソードスキルの《ソニック・リープ》のモーションを取り、その矢を放ったプレイヤーに肉薄すると、胴体を斜めに割った。
「ライト……何で……??」
「何でじゃありませんよ??師匠とは言え女の子に守られてばかりじゃ、情けないですから??」
「へ……??」
トドメを刺そうとまとわりついてきたプレイヤーの意表を突き、体術スキルの蹴りを見舞って怯ませ、剣を刺し込んで追撃する。後は拳を固めてめちゃくちゃに殴り、HPを全損させる。
そのバーサーカーっぷりに敵がドン引きして下がって行く隙に、ユウキさんに近づく。少しの間だった筈なのに、ユウキさんは全身にダメージエフェクトを散らせ、鎧は半ば砕けていた。
「俺も戦います……と言っても、後1撃でも擦れば死にますけど」
「あ、あはは……なんか、レイに似て来たなぁ……」
「……噂を聞く限り、相当な変人とお見受けしますが。多分、そこまで酷くないです」
本人が居ないことを良いことに、そんな冗談を言って互いに笑う。
「でもまあ……」
「これは無理くさいですね……」
各種弾幕はしばらく止んでいた。それは即ち、全ての攻撃を一斉に放つことが出来るということだ。唯一逃れられそうな上空には先ほどのプレイヤーたちが簡単には抜けられそうにない壁を作っている。
ブライトレッジの角と背に乗るプレイヤーたちから一際強い光が溢れる。
「帰ったら、反省会ですね」
「そうだね。美味しいものいっぱい食べて、次は頑張ろう!」
いや赤字だしそこは慎ましく……などと突っ込む間も無く、辺りは光に包まれてーーーー
ーーー世界が、撓んだ
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