外伝
外伝《絶剣の弟子》I〜rising hope〜(外伝最終話)
[13/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
伏せろ??」
身を前に投げ出すようにして伏せた瞬間、背を巨大な熱量が焼いた。
光の奔流が収束し、後ろを振り向くと、すぐ後ろの地面は溶け、溶岩となっている。後方に居た仲間のプレイヤー達の姿は跡形もない。それに驚愕している間も無く、ブライトレッジの背から重低音の詠唱が響き始める。移動が制限されたところで魔法で焼き払うつもりなのだ。
「散開しろ!追撃を振り切って撤退だ!」
生き残ったのは20人少し。対して新たに現れた《商会同盟》のプレイヤーは40人以上は居るだろう。
翅を広げ、宙に飛んで魔法の爆撃を避ける。そこへブライトレッジの火炎弾ブレスが炸裂し、仲間が巻き込まれた。
「くっ……??」
炸裂した後も飛び散る火の粉にもダメージ判定があるらしく、がくっとHPが削れる。もう、残りは3割だ。
ブライトレッジの背から降り注ぐ火山弾、ブレスによる火炎弾、熱戦、プレイヤーの魔法攻撃は間断無く続いた。
「ぐぁ??」
「ぐっ??」
ノリさんとタルケンさんが火炎弾を回避し損ね、リメインライトへと変わる。
「エギルさん??」
エギルさんが、リズさんとシリカさんを庇って撃ち落とされる。
「こんのぉ……??」
「これ以上、やらせるか!」
反撃しようと転身し、距離を詰めて行ったアルセさんとジュンさんが落ち、
「きゃ……??」
「…………ッ??」
セインさんも庇ったシウネーさんと一緒に落ちていく。
「……やめろ、ライト」
「ッ!……でも??」
「敵う状況じゃない。せめて生き残れ」
納得が行かなかった。だって、おかしいじゃないか。俺たちは何1つ間違ったことはしていない。今日だって、ただ楽しくゲームをして、それで終わるはずだった。なのに、こんな……
「……ライト」
「ユウキさん?」
先を飛んでいたはずのユウキさんが隣に並んで来る。俯いて、暗い表情をしているので落ち込んでいるようにも見える。
「ごめんね、ライト。会ってから、怖い思いばかりさせて。ちゃんと、楽しいこと教えてあげられなくて…………無事に逃げられたら、しばらくALOはお休みした方が良いよ」
「いや、そんな……俺はーーー」
「さあ、行って!」
パァン??と隣で空気が弾け、ユウキさんが消える。急いで振り向くと、鮮やかな紫色の光が魔法の弾幕を抜け、火炎弾と熱線をかわして、ブライトレッジへと肉薄していく。すると、その巨躯の背から数十名のプレイヤーが飛び立ってユウキさんに襲いかかった。
「ユウキさん……??」
「ライト、ダメだ??」
カイトさんの制止を振り切り、一心不乱に距離を詰めていく。集中すると、魔法や火炎弾の弾幕がスロー映像のように減速し、最適な回避ルートを直感で選
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ