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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURY其は恐怖に彩られし宵闇の化身なる者〜LeseFear〜
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†††Sideルシリオン†††
「・・・」
『マイスター、大丈夫?』
プライソンをこの手で殺し、レーゼフェアを探すために反対方向へと向かって飛んでいた。そんな中、俺の胸の内に渦巻くのは混乱だ。奴は死に際に、リアンシェルトは記憶を取り戻している、なんて言葉を遺して逝った。俺はありえないと否定したが、考える時間が出来るとひょっとして、という思いも生まれる。
(今考えればあの子の行動には不審な点があった)
俺の正体をユーノから隠すように大戦時代の書物を隠し、スマウグ戦でもはやて達を護り、今も彼女たちやミッドを護るために出張ってきている。以前あの子は、自分の居場所を護るため、と言っていた。いくらなんでもそんな理由で“堕天使エグリゴリ”が動くのか? あくまで俺を殺すのを主目的としているのに・・・。
(そもそも弱い者いじめが嫌だから俺を見逃すというのも変な話だ)
極めつけはシュヴァリエルに負けて植物状態となっていた俺を再生させた。
――待て、リアンシェルト! なぜ俺を助けた!――
――あのような無様な結果で死なせるなど、エグリゴリとしては納得できないですから。神器王はエグリゴリとの戦闘によって敗死する。それがこの戦の結末です――
スマウグとの決着後、俺がそう問い質すとリアンシェルトはそう言った。そこまで拘る理由・・・。順を追って“エグリゴリ”と対峙させようとするのが俺を死なせないため、強くするため、これまでの言動が全て演技だとすれば・・・。彼女の心にどれだけの傷を負わせていたことか・・・。
(リアンシェルト、お前はなんて・・・!)
俺や自身を騙してまで、俺に殺されようと決意したあの子への複雑な感情に拳を握りしめていたところに、『ルシル君!』いきなり通信が入った。相手は「はやて!?」だった。これまでずっと通信も念話も遮断されていたはずだが。
『ルシル君、そっちの状況はどうやろ?』
「今レーゼフェアの居るだろう場所へ向かっている最中だ」
オリジナルのプライソンの事は黙っておく。人殺しをしたことは出来るだけ知られたくない。愚かな考えだ、今さらな・・・。
「そっちは・・・リアンシェルトが来たんだな」
『うん。今のところはしっかり隕石を迎撃してくれてる。とゆうか、リアンシェルト・・・少将のおかげで今、ミッドはなんとか無事でいられる状況や。そやけど・・・』
はやては若干不安そうに言った。リアンシェルトは、俺以外には手を出さない、そう宣言しているからはやて達に危害は加えないだろうが、それでも“エグリゴリ”の1機だという事実に怯えているのだろう。
「とりあえず、今のところはリアンシェルトは味方だと考えていい。彼女も彼女で自分の立場を大事にしているようだしな」
『そうか
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