暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1676話
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 凛は……魔力で身体強化の類をしていれば、可能か?
 ともあれ、元からこのW世界の人間と俺とでは身体能力という意味で大きく違う。
 そういう意味では、それこそ綾子を相手にした方が、まだ五飛にとっても訓練になると思うんだがな。
 振るわれる拳の動きを次々に読み、その場から動かずに回避していく。

「くっ、このぉっ!」

 その事に苛立ったのだろう。五飛がそう叫ぶと、攻撃の速度が上がる。上がるんだが……

「一撃の威力や速度が上がっても、雑になっては意味がないぞ」

 そう言いながら、拳の一撃を受け流し、五飛の身体を吹き飛ばす。

「ぐぅっ!」

 それでも先程と同様空中で身体を捻りながら足から床に着地する辺りはさすがと言ってもいいだろう。
 そのまま再びこちらに向かってくるのを見て、今度は俺もその場で留まるのではなく、1歩を踏み出す。
 俺の動きに一瞬驚いたような様子を見せた五飛だったが、次の瞬間には口元に笑みを浮かべて前に出て……こちらに一撃を放つ。

「甘い」

 その一撃を回避しながら、こちらもまた拳を前に突き出す。
 顔の横を通りすぎる五飛の拳と、その五飛の胴体に突き刺さる俺の拳。
 ……勿論本当の意味で身体を貫いたりはせず、十分に手加減しての一撃だが。
 その一撃により、五飛は吹き飛ぶ……のではなく、その場で意識を失い床に崩れ落ちる。
 うん、手加減は成功したな。
 五飛も以前よりは間違いなく強くなっている。
 素手の戦いという意味では、完全にデュオよりも上だろう。
 MS戦も、現在のシャドウミラーの中では俺に次いで2番手だし。
 だが……当然のようにそれだと満足しないんだろうな。
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