第16話
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たアルティナ・オライオンの事を思い出した。
「二つ目の望みは現在メンフィル帝国が拘束している貴族連合軍もしくは結社に所属していると思われる人物―――アルティナという名の少女の身柄を俺―――いえ、シュバルツァー家に渡して頂き、彼女の今後についてはシュバルツァー家に一任して頂く事です。」
「え…………」
「アルティナさんと言うと確かルシアおばさまを誘拐しようとしていた………」
リィンの口から出た二つ目の望みの内容を知ったエリゼは呆け、セレーネは目を丸くした。
「アルティナ………確かその方はユミルでルシア夫人の誘拐をしようとし、セオビット様達に阻まれて失敗し、囚われた方でしたよね……?」
「………ああ。何故奴の身柄を引き受けようと思ったのだ?奴はお前の母を誘拐しようとしていた張本人だぞ。」
一方かつての出来事を思い出していたペテレーネの確認の言葉に頷いたリウイは眉を顰めてリィンに問いかけた。
「確かに彼女は母さんを誘拐しようとしましたが、陛下達のお陰で”未遂”で済みました。それに彼女の幼い見た目には見えない言動から予測すると、恐らく彼女は幼い頃から彼女が所属していた組織によって”組織の駒”になるように育てられたせいで、犯罪を躊躇いなくできるような子供になったのだと思っています。」
「………まあ、その可能性も十分にありえるだろうな。」
「……そうね………」
リィンの説明を聞いたレーヴェとプリネは幼い頃結社の”蛇の使徒”の暗示によって”執行者”に仕立て上げられた人物――――ヨシュアを思い浮かべて重々しい様子を纏った。
「ちなみに彼女―――アルティナはあの後陛下達によって本国に連行されましたが、彼女は何者なのかわかったのでしょうか?」
「……ファーミシルス、教えてやれ。」
「ハッ。………”黒兎”アルティナ・オライオン。結社”身喰らう蛇”に所属している工房―――”十三工房”の一角である”黒の工房”によって造られた人造人間よ。」
リィンの質問を聞いたリウイに促されたファーミシルスはリィンにアルティナの情報を教えた。
「人造人間………?」
「……人造人間とは錬金術等によって生まれた人―――”造られた人”です。」
初めて聞く言葉に首を傾げているリィンにペテレーネが説明した。
「なっ!?」
「と言う事はアルティナさんに両親は………」
「ええ……”最初から存在していない”でしょうね。」
ペテレーネの説明にリィンが驚いている中ある事を察したセレーネは辛そうな表情で言葉を濁し、複雑そうな表情をしているエリゼがセレーネの代わりに答えた。
「奴が人造人間(ホムンクルス
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