第16話
[3/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
レボニアと和解する事を叶えてやっても構わないが……先程の俺達の会話を聞いていたのならばわかると思うが、和解の為にはエレボニアは自国の広大な領土を始めとした様々な”代償”をメンフィルに差し出さなければならない。そしてその結果エレボニアは衰退してしまうだろう。それでも構わないのか?」
ゼルギウスの意見に同意したリウイはリィンに確認した。
「―――はい。今回の戦争の原因はエレボニア帝国。代償も無しにエレボニア帝国の内戦に巻き込まれた他国―――メンフィル帝国の”怒り”を鎮める事ができるなんて、常識で考えれば不可能である事は俺が戦争に参加した時から理解しています。それに確かに陛下の仰る通りエレボニアは我が国が要求する様々な”代償”によって、衰退してしまうでしょうが……それでも独立した国家として保つ事ができます。かつて”特務支援課”に出向し、領有権の争いに巻き込まれていたクロスベルをその目にし、ロイド達からも俺が来る前のクロスベルの状況を教えて貰った俺からすれば、戦争に敗北しても独立した勢力でいられる事ができれば十分だと思っています。」
「お兄様………」
「フッ、だがリィンの言う事も一理あるな。」
「うふふ、リィンお兄さんが来る前―――いえ、ヴァイスお兄さん達がクロスベル警察、警備隊の上層部になる前のクロスベルはもっと酷かったものねぇ?」
(”クロスベル問題”、ですね……)
リィンの答えを聞き、リィン同様クロスベルの現状をその目にし、かつての仲間達からも昔のクロスベルの状況を教えてもらった事がある為リィンの気持ちも理解していたセレーネは複雑そうな表情をし、静かな笑みを浮かべるレーヴェの言葉に続くようにレンは小悪魔な笑みを浮かべて呟き、ステラは静かな表情である事を思い出していた。
「………いいだろう。お前の望み通り、これよりメンフィルはエレボニアとの和解に向けて本格的な行動をする事を前メンフィル皇帝にして現メンフィル大使、リウイ・マーシルンの名においてこの場で確約する。」
「あ、ありがとうございます……!」
「―――ただし、既に兵達にも知らせてある作戦―――12月8日の”オルディス制圧作戦”については中止する事はできない。そこは了承してもらうぞ。」
「ハッ!メンフィル帝国の御慈悲に心から感謝致します!」
リウイの確認の言葉に対してリィンは会釈をして答えた。
「うふふ、それでリィンお兄さん。残り二つの望みはどんな内容なのかしら?」
するとその時レンが興味ありげな表情でリィンに問いかけた。
「それは………………」
レンの問いかけに対してリィンは答えを濁しながら考え込んでいたがふとある人物―――”蒼の深淵”の指示によって母を誘拐しようとしたが、失敗し、メンフィル帝国に囚われ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ