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フロンティアを駆け抜けて
天上のポートフォリオ
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ロスは悪タイプになった。エスパータイプの『サイコブースト』はダメージを与えられない!」
「グゴオオオオオオォ!!」

 メガメタグロスの拳がレーザーを真ん中から突っ切り、攻撃態勢のデオキシスに直撃して胸の水晶を粉砕する。腕の螺旋が狂ったようにひしゃげていき、赤と緑が混じりあってどろどろになった。床の汚れのようになったデオキシスをエメラルドはボールに戻す。

「ち……カラマネロのタイプを利用するとは小癪な真似を……!」
「やるじゃねえか。お前達が出会って三日……ようやくいいコンビになったってわけだ」
「……」

 時折放たれるエメラルドの言葉には含みがあるように感じたが、その内容はわからない。それを考えるよりも大事なことがある。

「ラティ、『ミスティック・リウム』!!」
「しまった……!」

 メガラティアスが再び雲の水分を集め、カラマネロの体を水球で取り込む。イカのような体をしているがカラマネロは水タイプではない。その体が溺れ、念力で圧縮されてダメージを受ける。序盤からメタグロスからの執拗な攻撃を受けていたカラマネロの体が倒れ、どさりと地面に落ちた。

「これでそっちは残り一体ずつ……このまま決めるよ」

 ダイバが一旦手持ちを倒された二人を睨む。ジェムが吹き飛ばされたのは焦ったが、ともかく順調に勝利へ向かっているはず。追い詰められたアマノが、顔を真っ赤にしてエメラルドに叫んだ。

「馬鹿な……私の計画が、こんな子供に追い詰められるなど……エメラルド、貴様本気でやっているのだろうな!?」
「おいおい、お前が催眠術であいつらを本気で倒せって命令したんだろ? お前は自分の唯一の武器である催眠術さえ自信が持てないっていうのか? ……そんなんで、俺とあいつの子供が倒せるとか思ってんのかよ」
「く……!」
「そもそもお前は自分の能力がたかがしれてるから蠱毒の娘を引き入れ、ドラゴン使いの女を操ってこのフロンティアを破壊しようとしてるんだろ? そいつらはもうこの二人が倒したんだ。残ったお前の力で倒せるって思う方が図々しいんじゃねえか、なあ?」
「だ、まれ」
「パパ……?」

 操られているはずのエメラルドが、アマノをはっきり侮辱している。ポケモンバトルの最中ゆえ黙らせることは出来ないのであろうアマノの顔が醜く怒気に歪んでいく。

「チャンピオンとオーナー、そしてその子供。更には蠱毒と四天王の娘……全員が特別な立場と力を持ってる。お前はそれらの力を従わせることで頂点に立とうとしたんだろうが、所詮凡人にはここまでが限界――」
「黙れええええええええええええええええ!!」

 アマノが恥も外聞もなく叫び、マスターボールを開く。そこに現れたのは漆黒の穴。悪夢を具現化するよう
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