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墨村、雪村の後継者、ブラック本丸に参る!
二話

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_政府side


これから52465番の本丸にまだ小学生の子供を連れて行くのは気が引ける。



いくら、陰陽師の家系といっても、あそこのブラック化は凄まじいものだ。




先代の審神者は夜伽を繰り返し、刀剣男士たちに首をはねられた。

先々代は出陣を繰り返し、手入れをしなかった腐った男。

その前の代は現代に戻りたい意識が強く、男士たちを捨てた醜い女。



さて、次の少女は、あの本丸を動かすほどの力があるのだろうか。







その時



タンッ


上空から舞い降りた、袴を着た少女。


藤色の袴が漆黒の髪色と同色の目に馴染む。




『お兄さんが案内の人?』


「はい、では参りましょう。」




せめて、血に濡れた姿は見たくないものだ。




『んじゃれっつごー。』


「貴方がこれから向かわれる本丸は通称、ブラック本丸という

人間を恨む付喪神が住む本丸です、貴女にはここで刀剣男士たちの手入れや

ホワイトにすることを目標に仕事していただきます。」


『結界は政府の方でもしっかりしたの張ってくれるって言ってたよね〜?』


「はい、欲しいものが有れば何なりと式神のこんのすけにお申し付けください」


『は〜い』



こんな子供で、本当に良かったのだろうか。









「着きましたよ」

『ありがとうね、お兄さん。』




ありがとう、といわれる資格は俺にはない。



せめて、この子が安全に暮らせられるように・・・

そう祈ることしか、出来ない。



『じゃ、宙心丸、待っててね今面白いところ連れて言ってあげる。』


そういった少女の目に光はなく、


さきほど喋っていた少女の雰囲気とずいぶん異なった。





『それじゃー、ばいびー』







「どうか、ご無事で。」





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