暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第三十九話 おぢばがえりその十六

[8]前話 [2]次話
「教えてあげなさいよ、手取り足取り」
「そうね、じゃあ」
 妙に気になる言い方でしたが私も頷いてでした、阿波野君にあらためて言いました。
「宜しくね」
「お願いしますね」
「そうしてね」
 こうして阿波野君におぢばがえりのことから細かく教えてあげることになりました、まずはそこからと思いまして。
「毎年夏に行われてるけれど」
「そうですね」
「これは戦後からなのよ」
「戦争前はなかったんですね」
「ええ、毎年夏に子供さん達の為に開かれる様になったの」
「だからこどもおぢばがえりなんですね」
「色々なアトラクション置いてね」
 本当に子供さん達の為の催しです。
「最初はそれこそお茶もね」
「冷たいお茶ですね」
 おぢばがえりの時はおぢばのあちこちにコーナーが置かれています、勿論お茶を出してくれる人達もおみちの人達です。
「あれ凄く冷えてますね」
「昔は冷やすのも大変だったのよ」
「技術的な問題で」
「そう、日本全体が貧しかったし」
 こう聞いています。
「昭和三十年代からね」
「その頃からはじまってたんですね」
「もうその頃にはあって」
 何時はじまったかは私も不勉強で知らないです、お父さんやお母さんに教えてもらった気もしますが忘れてしまいました。
「今も続いているのよ」
「長いんですね」
「私達のお父さんやお母さんも楽しんでいたからね」
「そう思うと本当に古いですね」
「そうね、そしてその長い歴史をね」
 おぢばがえりのそれをです、私は阿波野君にお話しました。
「ひのきしんの人達が支えてくれているのよ」
「詰所やこうして事前の準備で」
「そして開催中のあちこちにいる人達もね」 
 その人達全てがです。
「ひのきしんをしてくれているからよ」
「おぢばがえりも支えられているんですね」
「出来ているのよ」
「よくわかりました、じゃあ僕も」
 阿波野君は私の言葉を聞いて言いました。
「先輩と一緒に頑張ります」
「そうそう、頑張りなさいよ」
「いいわね」 
 また周りが言ってきました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ