第79話 幻想月読
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された白井は重力から身を支えるのだけで精一杯だった。
暁派閥のバッチが反応して砂の盾がオートで白井を守るように白ゼツの拳を受け止めるが.....
「無駄だよ」
再び耳鳴りのような音の後に衝撃波のような音波が正確に白井の耳を捉えると増大した打撃音を叩き込んだ。
「ぎゃあああー。あ......ああゲェェ」
再び口を抑えて嘔吐する白井。
「ど、どうすれば......」
携帯も使えない
パソコンも使えない
能力も無いに等しい初春はどうする事も出来ずに立ち尽くすだけだった。
サソリさん......助けてください
「面白いよね。チャクラで操作して相手の耳に直接増大した音を流し込む装置さ。さてと」
白ゼツはゆっくりとスイッチの切り替えをすると摘みを回して調整した。
そして砂の盾についての情報を整理していく。
砂の盾は基本的には自動で動く
本人に迫る危機には盾になり攻撃をしてくる
本人から攻撃する際は砂の盾は発生しない
あの曲を妨害する事が出来る
しかし、物理攻撃と音による攻撃を同時に防ぐ事は出来ない(物理攻撃を防ぐのに優先される)
「はあはあ......」
敵の予想外の攻撃に白井が青い顔をしながら未だに改善されない気持ち悪さと戦っている。
「一つ良い事を教えてあげるよ」
「「?」」
「サソリは死んだ。僕達の手でね」
「......え!?嘘」
「あ......り、えま......せん......わ」
「嘘じゃないんだよ。だから君達には勝ち目は無くなったからね」
サソリさんが.......死んだ?
そんなそんな
嘘ですよね
「初春!さっさと....,逃げ、ゲボ......逃げなさいですわ!!早く他の方と......合流しなさいの!」
「は、はい!」
白井の怒号に初春は転びながらも回れ右をして走り出した。
「ん?逃すわけないよね」
白ゼツが赤い眼をしたまま指を伸ばして力を溜めていく。
しかし、そこに鉄パイプを持って殴り掛かる白井。
「はぁぁぁ!」
「ふん」
腕に巻いた装置で弾き返すと白井の脳が激しく揺さぶられた。
「ぎぃぃ.....ああああ」
「馬鹿だね。君も......音が跳ね返るのに。サソリも死んだし、さっさと諦めたら?」
俯せに頭を抑えてもがき苦しむ白井に白ゼツが腹部を強く蹴った。
「がは......だ、黙りなさいですわ......」
鉄パイプを杖代わりにして立ち上がろうとする白井の凄みに一瞬だけ白ゼツは目を見開いた。
「サソリは......かなりしぶといですわよ......貴方の思惑なんか簡単に滅ぼしますわ」
いつだってそうだった
不利な状況をひっくり返して勝利してきたのもサソリの高い分析能力だった
今、白井に出来るのは唯一つ
「ど
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