第十二幕その五
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「食堂にーー行きまーーしょう」
「そうしましょう」
アンはカリフ王のボールをラケットを持っていない左手で掴んで言いました、無意識のうちにやったそれは的確な動きでした。
「今からね」
「うむ、ではな」
「卵料理を食べましょう」
「そして林檎をな」
「その後で食べましょう」
卵料理の後で、です。カリフ王はあえて自分が試食をして効果を確かめようというのです。勇気を胸に持って。
そうしてまずはです、ゆで卵が入ったレタスとセロリ、ブロッコリーとキュロットのサラダを食べます。アンは隣の席の王様に尋ねました。
「怖くない?」
「食べるにあたってだな」
「昔は触るだけで死ぬ様なものだから」
「確かに怖い」
カリフ王もそれは否定しませんでした。
「実際にな」
「やっぱりそうよね」
「しかしだ」
それでもというのです。
「王には勇気が必要だ」
「だからだというのね」
「そうだ」
だからこそ、というのです。
「余は食べよう」
「恐怖に勝つのね」
「それはもう出来ている」
既にというのです。
「では食べよう」
「まずはサラダをね」
「そうするとしよう」
こう言ってです、カリフ王はオニオンドレッシングをかけたそのサラダを食べました。勿論ゆで卵もです。
そしてです、一口食べてから笑顔で言いました。
「美味いな」
「ゆで卵がなのね」
「うむ、美味い」
こうアンに言うのでした。
「これはいい」
「そう、それじゃあね」
「さらに食べさせてもらおう」
「美味しいと思うのならね」
「まずは合格だな」
「ええ、後はね」
「アレルギーがどうなるか」
「それ次第ね」
「そうだな、ではな」
「さらにね」
「食べるとしよう」
こう言って実際にでした、カリフ王はサラダを食べてでした。
それからカルボナーラも食べます、このスパゲティにはしっかりと卵が入っていますがこちらにもでした。
「美味い」
「こちらもなのね」
「スパゲティは元々好きだったが」
それでもというのです。
「これもな」
「実になのね」
「いいものだな」
「そう言ってくれるのね」
「これからも食べられればな」
林檎が効けばです。
「食べていきたい」
「カルボナーラも」
「そうしていきたいものだ」
こう言ってです、カルボナーラを食べるのでした。そしてです。
いよいよです、メインのオムレツですが。
ケチャップをlかけたそのオムレツを食べてです、カリフ王は笑顔で言いました。
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