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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
03.消えた希望
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ットから転移結晶を取り出し叫んだ。
「わかった。転移、クラシス! ……あれ、転移、クラシス!」
「どうした!! 早く逃げろ!?」
背負われた片手剣を抜き取り、皆が逃げるまでの時間ぐらいなら一人でも稼げるはずだ。だが、ダイキはいつまでたってもその場から消えようとしない。
「や、やってるよ!」
ハルキが震える声で何度も転移結晶を掲げ、叫ぶ。だが、その声は虚空へと消え去る。それとともに皆に絶望を撒き散らす。
「結晶無効化エリア!?」
そんなトラップも今までなかったはずだ。結晶無効化エリアならこの状況は最悪の状況だ。それとも正規の方法でボスの部屋に侵入したわけではないので転移結晶が無効化されたのか。
───思考する。
転移結晶が使えず、撤退することができない。目の前にはフロアボスモンスター。
救援が来るまで粘るしかない。
フレンドリストを開き、キリトとアスナ、その他の思いつく攻略組のメンバーにメッセージを飛ばす。
今、攻略組がどこまで進んでいるかわからない。しかし、それでもやれるだけのことはやらなければいけない。
多分、これは皆に嘘をつき続けていた罰なんだろう。
「時期に攻略組があらわれる。それまでの時間稼ぎは俺がやる。だからみんなは死に物狂いで逃げろ」
皆を見るが恐怖で足がすくんでいるようだ。それもそのはず、皆がフロアボスを目にするのはこれが初めてだ。フロアボスは他のモンスターとは比べものにならないくらいの威圧感を持つ。それでいて初めて戦うモンスターなど対処法すらわからないのだ。
「……クッソ」
地面を力強く蹴り人形へと突進する。刃先を人形の身体へと向け、上半身を斜め向きにしながら胸の辺りで構える。片手剣が赤い閃光をまとい、再び地面を力強く蹴る。システムによって押し出された身体は加速する。突き出した片手剣の突進は人形の足首をとらえた。続けてシステムアシストで軽くなった身体が地面引かれた仮想のレールをなぞるように方向を転換し、もう一度相手の足首目掛けて突進する。
───片手剣突進二連撃技、《クロスレイヴ》
シュウの身体が技後硬直で短時間動きを止める。
そのときだった。動かない隙に人形は体勢を立て直し、長い腕をシュウの頭上に振り下ろす。
「クッ……!」
二連撃を受けた後ならわずかにひるむ。その間に技後硬直も回復し、次のモーションに移動できるはずだった。しかし読みを間違えた。
やはり一週間の間、ボスとは無縁のモンスター達と戦ってきたせいで感覚が鈍っている。
思考を巡らせる。だが、この状況でシュウにできることは、技後硬直という力に拘束されながらこいつの攻撃を受けるほかない。
この程度のダメージなら受けても死ぬことはないと思う。攻撃を受け
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