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K's−戦姫に添う3人の戦士−
1期/ケイ編
K epilogueT この世界には歌がある
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で顔を隠していたとしても、未来は、彼の歌声を聞き間違えない。

「うん。ケイが来てくれるって信じてたから」
「何だそれ」
「わたしとの待ち合わせに遅刻したんだから、埋め合わせはこれくらいしてくれなくちゃでしょ?」
「ハイハイ、俺が悪うございました。バイト先でトラブって上がるのが遅れたんだよ」

 ――響たちの捜索が打ち切られて、実質、ノイズと戦えるシンフォギア装者はケイ一人になってしまった。

 櫻井了子ことフィーネがいなくなっても、ノイズの脅威が尽きることはない。それらの脅威に、ケイは今日まで独りで立ち向かってきた。
 戦場から響たちの歌が絶えてからずっと、小日向ケイだけが歌い続けた。

「さて。ここからは俺の仕事だ」
「大丈夫なの?」
「さすがに数が多い。未来も隠れててくれ。異相差障壁は俺の歌で無効化する。籠城は可能なはずだ。――大丈夫。無茶はしない。装者はもう俺しか残ってないんだから」

 ケイの手にあったプリズムレーザーがキャノン砲に変形した。

 未来は避難をためらった。今、ケイから離れてしまったら、響のように二度と会えなくなりはしないか不安で。響がいなくなって、ケイまで戦いの内に命を落としたら、きっと自分は二度と立てない――

「! 未来ッ!」
「え?」

 ケイが未来を――未来の頭上を見て蒼然としている。手を伸ばそうとしている。
 未来もまた頭上を仰いで、まさに、自分の直上からノイズが落ちてきているのを視認した。反射的な回避さえ追いつくには遅い。このまま炭に――

 そのノイズが、黄金の光に消し飛ばされた。







 ケイはひたすら唖然とした。

 未来を襲ったノイズは炭になって吹き飛んだ。
 それだけではない。ロータリーを包囲していたノイズの群れも、蒼と赤の機影が全て斬り捨て、撃ち抜いて、全滅させた。

(おい。まさか。嘘だろ?)

 3色の光は、ケイと未来の正面に降り立った。彼らがよく知る少女たちのカタチをして。

 立花響が。
 風鳴翼が。
 雪音クリスが。
 ――帰ってきた。

「ごめん。いろいろ機密を守らなきゃいけなくて……未来にはまたホントのことが言えなかったんだ」

 未来は泣き笑いで走り出した。一直線に、響を目指して。そして、二人の少女は抱き合った。

(ちとばかし妬けるけど、まあ――よかったな。未来)

 ケイはその場に身を投げ出すように座り込んだ。ギアも解除した。緊張の糸が切れたのだ。この3週間、一人で、一度の失敗も許されない「仕事」に一区切りついたことに、腰を抜かして安心した。

「小日向」
「風鳴か。また会えて嬉しいぜ。おかえり」
「ただいま。装者のお前にまで隠していてすまなかった」
「正しい判断だ
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