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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
01.現実の終わり
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消滅とともにプレイヤーたちは現実でも死となる。
ゲームの命と現実の命が天秤に乗せられた。この価値などどれだけ思案しようと現実の命の方が重いに決まっている。しかしこの世界ではそれらは同じ重さとなった。
「………ざけんなよ」
ざわめいていたプレーヤーたちも唐突に突きつけられた現実に言葉を失う。
『諸君らが解放される条件はただ一つ……このゲームをクリアすればよい。現在君たちがいるのは、アインクラッドの最下層、第一層である。各フロアの迷宮区を攻略し、フロアボスを倒せば上の階に進める。第百層にいる最終ボスを倒せばクリアだ』
第百層。それがどれだけ無茶なことを言っているのか俺は理解した。βテストの時を考えればほぼ不可能に近い。あの時は、二ヶ月でろくに進めなかった。
それにβテストでは、死ぬことが許された。だから未知のボスに挑んで負けて攻略を立ててまた挑むことができる。
しかし、この世界では、それが不可能だ。
『それでは最後に諸君らのアイテムストレージにワタシからのプレゼントを用意してある。確認してくれたまえ』
言われるがままに恐る恐るメニューウインドウのアイテムストレージを開く。そこには先ほどまでのダンジョンで入手した中に見覚えのないアイテムがあった。“手鏡”というアイテム名のようだ。
手鏡をオブジェクト化する。何の変哲もない現実世界のどこにでもあるような普通の手鏡だ。
そこに映し出されるのは、βテスト時代に作ったアバターである俺の姿だった。髪が目元まで伸びており、目つきは鋭い。身長も百八〇はある長身で現実とはかけ離れている。
その手鏡を覗きこんでいると突然だった。身体が眩い閃光に包みこまれていく。眩い光が消える。
「なんだ?」
辺りを見渡すとそこにはさきほどまでいたはずのプレイヤーたちの姿が消えていた。代わりに全く違うプレイヤーたちがそこにはいた。
だが、わずかな違和感を感じ手鏡で再度自分の姿を確認する。
「───ッ!?」
手鏡に映る姿に驚愕する。整えられずに寝癖で所々が跳ねている黒髪。先ほどの鋭い目つきとは全く違う少し大きめの目。その顔立ちは、ごく稀にだが女性に間違えられたこともあった。
その顔を見間違えるわけがない十四年間、見てきた
如月集也
(
じぶん
)
の顔なのだから。
「なんで、現実の俺が」
不意に俺はこの状況を理解することができた。
先ほどまでいたプレイヤーたちは消滅したのではなく容姿がアバターから現実世界の顔に変わったのだ。
『諸君は今、何故と思っているだろう。何故、ソードアート・オンライン及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのかと。ワタシの目的はすでに達成されている。この世界を創り出し鑑賞するためにのみ、ワタシはソードアー
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