ガンダムW
1673話
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で、その技術班だが……ハワードの部下とドクトルSの部下が組み合わさっている為、どうしても流儀とかそういうのが違う場所もあり、時々ぶつかる。
今回の書類の件も、恐らくその辺りの事が関係しているのだろう。
いや、書類の書き方だと違うのか?
「一応、ハワード達には話を通しておくよ。あの捻くれた頑固爺がどこまでこっちの要望に答えるのかは分からないが」
「そうしてくれると、嬉しいです。……それで、ここには何の用件で? 何か書類でもありましたか? それとも、こっちで処理した書類を見る為に? ……何故かデュオも一緒にいますけど」
そう尋ねてくるヒルデに、一瞬デュオの方を見てから口を開く。
「今日は少しヒルデに要望があってな。デュオはまぁ……付き添いだ」
「……付き添い?」
「ああ。愛しの恋人が俺と2人きりになるのは我慢出来ないんだそうだ。意外と独占欲が強いよな」
「ちょっ、おい、アクセル!? いきなり何言ってるんだよ!」
デュオが慌てたように叫ぶが、当然それで言葉の全てを隠せる訳でもない。
ヒルデはしっかりと俺の言葉を聞いており、頬を赤く染める。
……デュオの方も頬を赤くしてるし、こうして見ると希に見る純情カップルだよな。
初々しい。
「ま、事実はこのくらいにして……」
「そこは冗談はこのくらいにしてだろ」
「冗談なのか? ふーん……デュオのヒルデに対する想いはそんなものか」
「っ!? いいから、早く本題に入れよな!」
叫びそうになるのを我慢して叫ぶデュオに促され、これ以上からかうと本気で怒るだろうと判断して口を開く。
「ヒルデ、単刀直入に言う。MSパイロットになるつもりはないか? ただ、前線で戦うんじゃなく、このピースミリオンの護衛としてのMSパイロットだが」
「はい、なります」
数秒も考える事なく、ヒルデは殆ど反射的なのではないかという速度で頷いてくる。
これには俺も驚いた。
いや、ヒルデの性格やこれまでの行動から考えて、引き受けるとは思っていた。
だが、まさかここまで躊躇なく引き受けるとは思っていなかったのだ。
一晩考えさせて欲しいとか、そんな風に悩んだ末に引き受けるのだと思ってだけに、ヒルデの様子には驚きしかない。
それは俺だけではなくデュオもまた同様だったらしい。
デュオは驚きの視線をヒルデに向け、口を開く。
「いいのかよ、ヒルデ」
「いいのよ。元々私はデュオ達だけに任せて書類仕事とかをしてなければならなかったのが少し悔しかったんだもの。だからって……MSの操縦技術は、とてもじゃないけどシャドウミラーの戦力として第一線で戦う事は出来なかった。訓練は重ねてたんだけど、才能が……ね」
少しだけ悔しそうな苦笑を浮かべるヒルデ。
まぁ、
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