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ガールズ&パンツァ― 知波単学園改革記
第六話 プラウダ戦を見ます! その1
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間、寒さの事を忘れられた。
 莞奈のイラつきが怒りに変わり爆発しただけだが……




 莞奈が買い物に行った三人に説教しているのを横目にしながら多代は、ココアを飲んだ。極寒の地で、寒さで冷やされた身体には、温かいココアは良く染みこんだ。

「何であんなに元気なのかね〜………あたいには、わからないや……」

 ココアを飲みながら多代が見ていた光景は……




 小百合、莉乃、真衣、朱音、巴が元気に雪で遊んでいる光景だった。
 小百合、莉乃、真衣、朱音は、二チームに分かれて雪合戦をしているし、巴は雪像づくりに没頭している。

 そんな光景を見てため息を吐きたくなり、思わず願った。

「早く帰って来てくれよ……栗林……」














 T‐34/76、T-34‐85、KV-2、IS-2などソ連が誇る戦車たちが並び、少女たちの手によって試合前の最終調整が行われていた。
 それを眺めていた小さな少女は、横に立ち右目を眼帯で隠れている少女に話しかけた。


「これだけの戦力があるんだからあんな弱小チームなんて、あっという間に叩き潰せるわよ」

 小さな少女……カチューシャがそう言うと横に立っていた少女が顔だけをカチューシャに向けて言った。

「………いくらカチューシャやノンナ、それに千雪……もといアンナが敵を侮らず、油断なく行動しても、他が慢心していたら意味がないよ」

 いつになく真面目な口調で千冬は言った。

「………そうね……」

そうカチューシャが言うと周りを見渡した。


 周りでは戦車の最終調整や敵の戦力の確認、作戦の内容の確認などが各自で行われていた。
 皆、士気が高く、忙しそうにしているがどこか余裕が感じられた。

「緊張感が無さすぎる………完全に敵を侮ってるね」
「………大丈夫よ………必ず勝てるわ」
「………私もそう願っているよ」

 険しい顔になりながらも勝つと言ったカチューシャ、それを聞いた千冬は不安な顔になりつつも答えを返した。

「姉ちゃん………!」

その時、後ろから声がした。振り向くと千雪が立っていた。

「千雪……いや、いまはアンナだったね」
「…………姉ちゃん……!」

 千冬は眼帯がされていない左眼でアンナの目をじっと見つめた。アンナの目には、怒りの感情が宿っていた。何に対しての怒りなのかは、すぐにわかった。
そんな目をしているアンナは口を開き、千冬に言った。

「大丈夫、私が姉ちゃんの“仇“を取るから」

 静かに、しかし力強くアンナは言った。



「『西住みほ』は私が壊す」

 そう言った。



 それを聞いた千冬は顔をアンナに近づけ、笑った。
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