なにも、いらない。
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[9]前 最初
「お前の未来、欲しくても手に入んねえかもって思ってたけど、今こうして一緒に暮らしてよ……お前のこの先の未来も、お前の人生も俺は手に入れた、って思ってんだ」
「………」
「だから、多分俺に一番欲しいもんってのはもうできねえと思う。だってよ、」
黒崎が向かい合わせになり、コツン、と額をぶつけて、
「お前とこの先死ぬまで、一緒にいるんだからよ。手に入れたも同然だろ?」
そう言って、いたずらに笑った。
「……横暴も甚だしいな」
「うっせえよ」
「…馬鹿黒崎」
「何とでも言えアホ石田」
僕の頬に黒崎の手が掛かり、ゆっくりと口付けた。
数秒し離すと、ぎゅっと抱き締めあった。
「…好きだぜ、石田」
「…知ってる」
「…ずっと一緒だからな」
「………うん」
僕の一番欲しいモノ
黒崎一護の人生
もしかしたら僕はもう既に、手に入れているのかもしれない。
「…黒崎」
「ん?」
「…何でもない」
君が僕の傍に居るのなら
「…どうした、今日は甘えたか?」
「...煩いよ、ばか」
僕は、なにもいらない。
君さえいれば、それで。
END
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