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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
ネザーVSユージーン
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を浮かべ、リーファは少々呆れながらも、2人は慌てて後を追う。
目指す先では、シルフとケットシー達がようやく接近する大集団に気づいたようだった。次々に椅子を蹴り、銀光を煌めかせながら抜刀するが、その姿は重武装の攻撃隊に比べてあまりに脆そうに見える。
草原を這うように飛んでいたサラマンダーの先頭部隊が、一気に高度を取り、ウサギを狙う猛禽のように長大なランスを構えてぴたりと静止した。後続の者達も次々と左右に展開し、台地を半包囲する。殺戮の直前の静けさが一瞬、世界を包む。
サラマンダーの1人がサッと手を上げ__振り下ろそうとした、その瞬間。
対峙する両者の中央、台地の端に、巨大な土煙が上がった。一瞬遅れて、ドドーン!という爆音が大気を揺るがす。
紫衣
(
しい
)
の隕石となったネザーが速度を緩めずに着地したのだ。
その場にいる全ての者が凍りついたように動きを止めた。薄れゆく土煙の中、ゆっくりと体を起こしたネザーは、仁王立ちになってぐるりとサラマンダー軍を
睥睨
(
へいげい
)
した。胸を反らせ、いっぱいに息を吸い込んで__
「双方、剣を引け!!」
「「うわっ!!」」
リーファとキリトはダイブしながら思わず首を竦めた。なんというバカデカい声だろうか、先ほどの爆音の比ではない。まだ数十メートルも上空にいた2人の体さえビリビリと震えた。まるで物理的圧力に晒されたかの如くサラマンダーの半円が動揺し、わずかに後退る。
声量もさることながら、あの度胸には驚かされる他ない。キリトはともかく、リーファには一体何をどうするつもりなのか見当もつかない。
リーファはキリトと共に背中に冷や汗が伝うような感覚を味わいながら、ネザーの背後、シルフと思しき緑衣の集団の傍らにすとんと着陸した。見渡すと、すぐに特徴的な衣装の人物が見つかる。
「サクヤ」
声をかけると、そのシルフは呆然とした表情で振り向き、更に眼を丸くした。
「リーファ!?どうしてここに__!?それに、そこのスプリガンは__?い、いや、そもそもこれは一体__」
彼女がこんなに取り乱すところは初めてみたなあ、と思いながら、リーファは口を開いた。
「簡単には説明できないのよ。1つ言えるのは、あたし達の運命はあの人次第、ってことだわ」
「……何が何やら……」
シルフは再び、こちらに背を向けて
屹立
(
きつりつ
)
する紫衣の人影に眼をやる。その心中を思いやりながら、キリトは改めてサクヤ__現シルフ領主の姿を見遣った。
女性シルフにしては
秀
(
ひい
)
でた身長、黒に近いダークグリーンの
艶
(
つや
)
やかな直毛を背に長く垂らし、その先を一直線にピシリと切り揃えている。肌は抜けるように白く、切れ長の眼、高い鼻筋、薄く小さな唇という美貌は刃のような、という形
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