プロローグ2
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...」
?それっきり藤ねぇは自分でお茶を入れ、ズズっと遠い目をして飲み干したのだった。
「.....................なんでさ」
「と、いうことが昨日あったんだが」
「で? 衛宮はそれを僕に言ってどんな反応を求めてるんだよ」
「いや、どんなって。ただの世間話だろ?」
「はぁ? 待てよ、衛宮。それは天然か?それとも狙ってわざとやってんの?」
「待つのはお前だ慎二。急に何の話だ」
?「あーあー羨ましいね!。衛宮レベルになると、今の話が『ただの世間話』になるんだもんなぁ! 」
「なにを言ってんだお前」
?お昼時。
?学校の屋上で弁当を一緒につっついていた級友、間桐慎二に、昨日のことを話すと、こんな反応をされた。こいつが羨ましいなんて単語を使うのは非常に珍しいことだったりする。
「衛宮、さぁ。 もしかして、だけど」
「だから、なんだよ」
「桜の気持ちに気づいてない、なんて言う気じゃあないだろうな?」
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーは?」
?素で聞き返す。
「だから、桜のーーーーーーーー」
「待て待て慎二!遠坂の話から桜の話になるまでの過程をすっとばすな!」
?ミートボールが詰まりそうになっちゃったじゃないか。
「だって、衛宮の遠坂に対するソレが天然なら、桜だって例外じゃあないだろ?」
「いやだから、遠坂の話をしてる時にさも当然かのように桜の話題を出すのをやめてくれ」
「驚いたね。やっぱり衛宮、天然モノだったんだ」
慎二はバカにしたように、蔑むように、そして、少し悲しそうに、言う。まるで、期待していたものに裏切られたような。
?しかし、これには俺も異を唱える。
「慎二。俺は、桜の、その......気持ちってやつに、気づいてないように見えるもんなのか?」
「見えるから言ってんだろ。それともなんだよ。わかってる、ってのか?」
慎二は、真っ直ぐ俺の目を見る。いつものふざけた様子じゃないことは
一目瞭然。正直なところ、この話をするのは、避けていた。やっぱり慎二の実の妹だし、俺にとっても可愛い後輩だったから。
だから俺も、睨むように慎二を見つめる。
桜の事が好きだ。俺も慎二も。
だからこそ、言わなければいけない。
「桜の気持ちは嬉しいけど、俺は、今は誰ともそういう関係には、なれない」
?ハッキリと、言い切った。
?ハッキリ言わないといけないと思った。
?誤魔化すなんてもってのほか。気づいてすらいないなんて、大馬鹿野郎だ。
桜の思うやつが大馬鹿野郎なんて、桜に対し
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