プロローグ2
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嬉声とも取れる大音量スーパーボリュームを撒き散らして我が家に突入してきたのは、.........もう説明はいらないかもしれないが、藤ねぇだ。
「藤村先生。どこから?」
?遠坂が笑う。
?どこからってのはなんだ。どっから出てきたのかって意味なのかどこから聞いていたのか、ということなのか。
「めぎつねが出たした辺りからかなぁ?」
?藤ねぇも笑う。
?ふむ。状況はさっぱり分からんが後者のようだ。
「あら、藤村先生ったら。今来たばかりなんですね。」
?暗にめぎつねなど出していない、と主張する遠坂。それに対し、
「士郎、って呼び捨てにしたあたりかな」
「はぁぁ?」
?藤ねぇはバッサリと切り捨てた。おい、遠坂、一応先生だからな。
?というか、藤ねぇもそんな回りくどいやり取りしてないでほぼ最初からいたって言えばいいのに。
「士郎の事を士郎って呼んで、何が悪いんですか?」
?遠坂の声が低くなる。
「なら、どうして最初は衛宮くんって呼んでたのかしら?」
?藤ねぇの声も低くなる。
?というかやっぱり士郎って呼ぶ前からいるし。
「そ、それは別に......深い意味はありません」
「あんれれー? そーいえば遠坂さん、前士郎が風邪で寝込んで看病してた時もずっと士郎だったのに、その後完治したら衛宮くんにも戻ってわよね??」
「なっーーーーーーーーーーー」
?遠坂が絶句する。いや、俺も驚いてる。いたのかよ藤ねぇ。
?遠坂の感情の揺れを見逃さず、藤ねぇが畳み掛ける。
?「だいたい、学校の皆の前では衛宮くんなのに家だと士郎って言っちゃう時点でおかしいと思うなーーーー」
「だ、だから、それ、は......」
?遠坂が押し黙る。
?遠坂が藤ねぇ相手にこんなにしてやられるとは。どーいうことだろうか。心なしか顔も赤い気がする。
「遠坂、熱でもあるのか?」
?そう言い、ブツブツ独り言を言っている遠坂に手を伸ばす。
「衛宮くん!!!!」
しかし、あと数センチで触れるという距離で、遠坂はガバッと顔を上げ、
「桜によろしく言っておいて!!!」
?......そんなことを叫んで、すたこらサッサと衛宮邸を猛ダッシュで駆けていった。向かう先はもちろん玄関だろう。
?そんな姿を見ていつもの藤ねぇなら「遠坂さんに勝った......!!」なんて感傷に浸っていてもおかしくないはずなのに、今の藤ねぇときたら「また挑んでこい」とでも言いたげな、悲しさと誇らしさを織り交ぜたような表情していた。
「藤ねぇ。どういうことか、説明はしてもらえるのかな」
?ダメ元で聞いてみる。
「するわけないだろう小僧」
即答。
「ですよね...
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