第二話 未来と過去
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イアは自分の椅子を持ち、素早く自分の席に戻った。
「はぁ、おはよう」
重たい溜息を付き、先生はやって来た。
「さて、出席とるぞぉ。
取り敢えず、皆居るかぁ?」
席に空席がない事を確認し、先生は出席表に記入する。
「んんじやぁ、朝の朝礼から始めるぞ」
クラス委員長は立ち上がり。
「起立、」
そして一斉にクラスの生徒が立ち上がった。
「礼、」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
一礼し、委員長の「着席、」の発言で席に座る。
「今日は特に言うことはないから。早速、授業を始めるぞぉ」
先生は教科書を開き。黒板に書いてある文字を見て。
「あ、そういえば今日提出の宿題があったな。今日はそれの答え合わせもするから机の上に出しておくように」
クラスの皆は一斉にプリントを机の上に出した。
俺も、さっきやったし一応出しておこう。
「んじゃあ、答え合わせ始めんぞぉ。前から順番に黒板に答えを書きにこーい」
出席番号一番から立ち上がり、二番、三番と黒板に問題の答えを記入していった。
そして、ついに俺の番がやってきた。
「えっと……これでいいかなぁ」
プリントを見ながら黒板に答えを記入する。
すると、それを見た先生は。
「アカツキ、お前……宿題やってきたのか?」
驚いた表情で言ってきた。
「え、はい。一応」
やってきたと言うより、さっき教えて貰って出来ただけど。
そう言おうとした矢先、先生は俺の頬をつねってきた。
「先生……痛いです」
「夢じゃない」
「そういうのって、自分の頬をつねるもんでしょ」
「じゃぁ、俺のほっぺたをつねってくれ」
「分かりました」
俺は先生の頬を軽くつねる。
「……痛い、」
「そりゃ、つねられてたら痛いでしょ。先生もいい加減、離してください」
「お、ぉぉ。すまん」
互いに頬を赤くしながら頬をさする。
先生は夢でも見ているような表情だった。
「え、じゃあ。夢じゃないの?
ホントに宿題やってきたの?」
「まぁ、一応は」
「そのプリント、見せてくれ」
俺はくしゃくしゃのプリントを差し出した。
先生は一問目から最後の問題まで見通し。
「全部、合ってる……?」
「へぇ。全部、合ってるんだ」
「おぉ、アカツキィッ!!」
先生はいきなり抱きついてきた。
苦しい……オッサン臭い。なんで、そんなに喜んでるんだ?
「お前ぇ……俺はやれば出来る子だって分かってたぞぉ」
「先生、なんで泣いてんの?」
「嬉しいからに決まってんだろぉ!
言っても言っても、言うことを聞かない問題児が宿題を!それも空白無しで全問満点!こんなに嬉しいことが他にあるかよ
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