第五話 プラウダです! その2
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千雪の答えを聞き終えるとカチューシャは顎に手を当て少し考える素振りを見せた。
「……このことは追って知らせるわ。訓練に戻っていいわよ」
「失礼します」
そう言うと千雪は深々と一礼し、部屋から出て行った。
千雪が階段を下りる足音が完全に聞こえなくなると、千冬が口を開いた。
「……千雪ってあんなに真面目に喋れるんだ……」
「何で驚いてるのよ!?あなたの妹でしょ!?」
「いやだって、中学まであんなんじゃなかったし、実家に居るときだってあんなんじゃないんだよ?そりゃあ驚くよ。あとノンナみたいな髪型だったね」
「入学式の時はあのような髪型ではなかったんですよ……腰まで届くポニ―テールだったんですけど私とあった次の日には、あのような髪型になっていたんです………」
「………ノンナの影響、受けすぎだね………まあ……可愛いからいいけど!」
千冬の発言にカチューシャとノンナは大きくため息を吐くのであった。
「これをどうぞ」
「ありがとう。ノンナ、小百合たちも喜ぶよ」
千冬はノンナからお土産が入っている紙袋を受け取った。
「カチューシャ、準決勝、見に行くからね。油断しちゃダメだよ」
「分かってるわよ!このカチューシャが負けるはずないわ!」
「………そっか、なら良かった」
胸を張りながら自信満々に言うカチューシャを見て千冬は心配になったが、あえてそれを言うのはやめた。
「じゃあそろそろ行くね。暇な時にまた遊びに来るから」
「その時は事前に連絡しなさいよ」
「わかってるよ。じゃあ、またね」
そう言うと千冬は真衣と共に定期船に乗り込んだ。
自分の母校、知波単学園へ戻るために
その顔は先程の笑顔の面影を一切感じさせない、無表情となりながら帰路へと着いた。
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