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ガールズ&パンツァ― 知波単学園改革記
第五話 プラウダです! その2
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後ろから抱きついており、千雪は、千冬よりも身長が低く、さらに抱き着かれることで千冬の体重の負担がかかり重いので嫌そうな顔をしているのだが、千冬は全くもって話しを聞いていなかった。

「同志アーニャ、報告を」
「ハッ!カチューシャ隊長が来られる前に我々、一年生が自主練習を行っていたところに、二年生の先輩方が我々を鍛えてくださるということで合同練習を行った次第であります」

 カチューシャに命じられると千雪はハキハキとした口調で何故二年生との模擬戦に至ったかを簡潔に報告した。

「つまり………二年生が仕掛けてきたのね?」
「そうです」

 カチューシャが千雪の目を見ながら問いかけ、千雪はハッキリと答えた。

「………そう、じゃあ二年生の処罰はこちらでやっておくわ。ノンナ、処罰の内容は任せたわよ」
「わかりました」
「……一年生は?」
「別に何にもないわよ?売られた喧嘩を買って返り討ちしただけでしょ?それに……」

 カチューシャは紅茶を飲みながら、ノンナに指示を出し、千雪の質問に答えた。

「無能な二年生より、優秀な一年生を守る方が、プラウダの為になると思ってるから。でも喧嘩を売られたなら買って叩き潰しなさい!いいわね?」
「ハッ!!!」

 カチューシャの言葉に、千雪は、満面の笑みになりながら元気よく返事を返した。

「では、ニーナたちが待っていますのでこの辺で失礼します!」
「まだ話は終わってないわよ?アーニャ」

 満面の笑みのまま姉を振りほどき、部屋を出ようとした千雪をカチューシャが引き留めた。千雪の顔は満面の笑みから、疑問に満ち溢れた顔へと変わっていた。

「他に何かありましたっけ?」
「今度の試合の事よ」
「……準決勝の事ですか?」

 試合の話になった途端に千雪の顔からは疑問がなくなり、無表情となった。
 姉である千冬から見れば絶対にノンナの真似をしているようにしか見えなかった。ちらりとノンナを見ると、ノンナも困った表情をしていたので、いつもこのような顔をするらしい。

「そう、準決勝よ。準決勝では十五両まで車輌を参加させれることができるわ。アーニャは、一年生だけど1回戦、2回戦に参加したはよね?」
「はい。T-34/85で参加しました」
「そこでもう一組一年生が操る車輌を参加させたいのよ。誰が良いと思う?」

 カチューシャの質問に千雪は、即答した。

「KV-2を操っているニーナたちが良いと思います。理由は、先の模擬戦の際、私が作戦を立案しましたが、実行したのは、ニーナであります。彼女は、的確なタイミングで指示を飛ばせてましたし、度胸もありました。決して二年生のような無能ではありません。次の試合に当たり、強力な戦力となります。理由は以上です」
「そう……」

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