第四話 プラウダです! その1
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そっか……でもどうやって用意するのよ?」
莉乃がそう質問すると、苦笑いしながら多代は答えた。
「いや〜それはまだ言えない」
「何でよ?」
「まだ言うタイミングじゃない」
「だから何でよ?」
「今は言うタイミングじゃないから」
しばらくそんなやり取りが続いた。
場面をプラウダ高校に戻すと、四人の少女が煌びやかに飾られた内装で床には赤い絨毯が敷かれてある部屋に居た。
一人、カチューシャは椅子にふんぞり返るように座り、もう一人、ノンナはその斜め後ろに立っている。それに対して眼帯を付けた少女……千冬はじっと椅子に座っている少女を見つめ、真衣は千冬の右斜め後ろに控えるように立っていた。
「久しぶりね千冬?今日は何の用事があって来たのかしら?」
「久しぶりだねカチューシャ。何で不機嫌なの?」
「あなた達がいきなり来るからよ!」
「そう怒らないでよ……ノンナも元気そうだね」
「そちらもお元気そうでなによりです」
怒鳴っていいるカチューシャを尻目にノンナにも挨拶をすると、微笑みながら返事を返してきた。
「とりあえずソファーに座っていい?」
「好きにしなさい!」
「そんな怒らないでよ……身長伸びなくなるよ?」
「チビって言うな!」
「言ってないよ……」
そんなやり取りをしつつ千冬と真衣はソファーに腰を下ろした。テーブルの上にはいつの間にか用意されていた紅茶とジャム、クッキーがあった。
「で、何しに来たの?カチューシャはこう見えても忙しいのよ?」
「お茶ぐらい飲ませてよ。あ、このクッキー美味しい……ノンナが作ったの?」
「よくわかりましたね」
「私と何年の付き合いだと思ってるの?ノンナの作ってくれた料理の味は全て覚えてるんだから。あ、お土産に何個か貰って行っていい?」
「クッキーで良いのですか?」
「ノンナ手作りクッキーなら小百合たちが喜ぶよ」
「そうですか。では用意しておきますね」
「・・・・・・そろそろ来た理由を聞いてもいいかしら?」
カチューシャが青筋を立てながら訪ねてきた。
「あ、ゴメンね待たせちゃって。じゃあ………言うよ?」
「もったいぶらないで早く言いなさいよ」
千冬は大きく深呼吸をし、いつになく真剣な表情になりながらカチューシャに向けて言った。
「『西住みほ』には気を付けろ、そして油断するな。以上!」
千冬はそう言い放つと紅茶を飲んだ。もちろんジャムを舐めてから飲んだ。真衣も紅茶を飲み、ノンナはいつの間にかソファーに座りクッキーを食べていた。
「そ……それだけ?」
「そうだけど?それだけの為にわざわざ言いに来たんだよ?」
千冬の言葉
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