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ガールズ&パンツァ― 知波単学園改革記
第四話 プラウダです! その1
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た。

 そしてその中心にある校舎の戦車道隊長専用の部屋に二人の少女がいた。
 一人は女性としては背が高く、もう一人は高校生としては異常に背が低く、小学生とほとんど変わらない身長しかない。


「カチューシャ、あなた宛てに電話が来てますよ」
「電話?誰からなの?このカチューシャに電話なんてダージリンぐらいしかいないわよ?」
「聞けば驚くと思いますよ?」
「驚く……?……もしもし?」

背の高い少女……ノンナから渡された受話器を受け取った背の低い少女……カチューシャは、頭にクエスチョンマークを浮かべながら言った。

『もしもし?カチューシャ?元気にしてた?』
「!……私の好きな戦車は?」
『KV‐2、お前風に言えばカーベーたん』
「私の好きな食べ物は?」
『ボルシチ』
「私の好きな花は?」
『カモミール』
「……あなた、千冬でしょ?珍しいわね。あなたが電話をかけて来るなんて」
『用件だけ言うぞ。今、そっちに向かってるから』
「……ごめんもう一度言って?」
『今、そっちに向かってるから』
「そっちって………プラウダに?」
『そう!そういうことだから!じゃ!』
「ちょ、ちょっと待ちな……最後まで人の話を聞きなさい!」

カチューシャは怒鳴りながら受話器を叩きつけるように置いた。

「もう何なのよ!?何でいきなり来るのよ!?しかも今、向かってるって、事前に連絡ぐらいよこしなさいよ!」
「私たちを驚かせようとしたのでは?」
「………もしそれだけの為に来るんだったらシベリアに送ってやるんだから……!」

怒るカチューシャをなだめながらノンナは考えていた。

 千冬とは小学校からの付き合いだが、わざわざ会いに来るということは、非常に珍しい。去年、優勝を祝いに来てくれた以来だ。プライベートで会う時もしっかりと事前に連絡をくれるし、こちらの都合に合わせてくれる。
 それなのに今回は、事前の連絡も無しに来るということは、よほど重要なことか………そんな事を考えていたが未だに怒っているカチューシャの怒りを鎮めることに頭を切り替えた。









 船の甲板に備え付けられている手すりに寄りかかりながら千冬は、間近に迫ってきているプラウダの学園艦を見つめていた。

「やっぱり北の海は落ち着くね………これで雪でも降ってれば言うこと無しなんだけど………」
「千冬殿、そろそろ着くみたいですよ。それと今の時期はさすがに降りませんよ………あっ!荷物はまとめて起きましたのであとは降りるだけです」

 千冬が呟くように言うと、甲板に上がってきた真衣がもうすぐ学園艦に着くことと、荷物をまとめておいたことを千冬に伝えた。

「今夏だからね………それとありがとう荷物をまとめてをくれて」
「い
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