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風魔の小次郎 風魔血風録
39部分:第四話 白い羽根の男その八
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いからな」
「わかりました。じゃあ」
「後は頼むな」
「・・・・・・わかりました」
 今度は真剣な顔になる。そしてまた言葉を交える。
「白虎と紫炎だ。かなり手強いぞ」
「そうですね。僕もすぐに向かいますから」
「ああ。まだ小龍も来ていない」
 そのことも言う。
「今ここで一人も欠けるわけにはいかないからな」
「ええ」
「じゃあな。そういうことでな」
 ここまで言うとそのまま竹林に向かう。麗羅がその彼に声をかけた。
「あっ、項羽さん」
「何だ?」
「できるだけ早く戻りましょうね」
 今度の言葉はこれだった。
「さもないと小次郎君が全部食べちゃいますよ」
「そうだな。そうしよう」
「はい」
 こうして項羽は出陣した。それを見届けた麗羅も掃除を終え箒となおし弁当を持って小次郎のところに向かう。しかしそこにあるのは解かれて下に転がる縄だけだった。
「小次郎君・・・・・・」
 麗羅はその縄を見て顔を曇らせる。それと共に弁当をなおし。すぐに紅い炎の中に消えて何処かへと向かうのだった。
 小次郎は白凰の校舎の中にいた。周りには木々がありアスファルトもその周りも暗い。空が曇っているのだ。
 小次郎はその中を進んでいる。右手の木刀を肩に担ぎ周囲を見回している。
「弓道場って何処なんだよ」
「そこに辿り着くことはない」
「んっ!?」
 前から声がした。そこにいたのは壬生だった。彼は険しい顔で小次郎を見据えている。

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