第3話
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「そんなものと思っている時点で袁紹を裏で操っているお姉様には絶対に勝てませんよ。お金っていうのは凄いものなんですから。お金は力です。お金さえあれば一握りの物以外はなんでも買えます。それを効率良く使い、どんどん増やしていますからね。2年でお金によってこの中華は袁紹のものになります。そして、それに逆らうってことは民のためという大義名分は絶対に使えません。向こうの民のほうが裕福で幸福に生きていますから」
「……どうすれば勝てるかしら」
「その考えが間違ってますね。貴方は何のために戦っていますか?自分が上に立ちたいのなら宦官共と変わりませんよ。民のためなら、袁紹に下ればいい。そこで政を一手に振るえばいい。袁紹の性格は分かっているでしょう?乗せて好きにさせればいい。筆頭軍師のお姉様も夫と合流すれば袁紹の元から離れますしね。行けばわかりますけど、お金が大量にあるって色々楽ですよ。というわけで、はい、経済書です。これを読めばお金の偉大さが分かります」
後漢時代に合わせた内容に編集した経済書を手渡す。まあ、無駄になる可能性が高い。本当にオーフィスをどうしよう。それと配下の我狼団。スコル、ハティ、クロスを筆頭とする五千頭の魔狼の群れ。龍の肉で腹を満たしているのは間違いではなかったらしく、配下の、家族の狼達にも食べさせているのか普通の狼とは比べ物にならない強さを誇る。1頭を相手にしても曹操の親衛隊が5人は必要になるだろう。群れを相手にすると更に人数が必要になる。筆頭の3頭は言わずもがな。
「さて、そろそろ許?と典韋の勉強の時間ですね。これで失礼させていただきます」
「ええ、よろしく頼むわ」
曹操の執務室から退出して二人の勉強を見ている部屋に向かいます。教材を揃えて黒板とチョークも用意しました。便利だということで曹操と荀ケも同じものを作らせています。しばらく待っていると許?と典韋がやってきました。
「「今日もよろしくおねがいしま〜す」」
「はい、頑張りましょうね。それじゃあ、この前の宿題の確認ね。戦っていうのは最後の手段であり、愚かな行為である。なぜそうなるのか、二人はどんな答えを出したのかしら?」
「ええっと、戦になると男の人が兵士として出て行って、畑の手入れとかが大変になります」
「猟も難しくて、子供たちがお腹を空かせて、場合によっては死んじゃいます」
「お年寄りも似たような感じです。それに戦場が近くだと略奪とか、そうでなくても畑が荒らされて収穫が厳しくなります」
「それに税が増えたりもして、でも、村を捨てれなくて」
「戦が終わっても、帰ってこない人も多くて」
「だから、戦は最後の手段だと思います」
「ええ、その通りよ。よく考えてきましたね。それも答えの一部です」
「「一部です
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