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ガールズ&パンツァ― 知波単学園改革記
第三話 訓練です!
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視して千冬は話を進めた。

「まず、突撃以外の戦術をお教えします。まあ……今からお教えするのは、私の実家の流派である『栗林流』というとてもマイナーな流派の教えです。まず『栗林流』の説明からさせていただきます。『栗林流』とは戦後にできた比較的新しい分類に入る流派で、私の祖母が『硫黄島の戦い』での防御戦術を元に生み出したました。徹底した防御、敵に多大な出血を強いて、陣地を死守し、強力な相互支援、最後の一両となろうとも敵を攻撃し続ける……簡単に言えば防御専門の流派です。ここまでの事で質問はございますか?」

 区切りがよかったので一旦質問を取ると、西が手を上げた。

「一つ気になったのだが……」
「どうかしましたか?西隊長」
「ずっと気になっていたのだが……栗林は、あの栗林忠道大将の子孫なのか?」

 なぜかワクワクした表情で質問してきた西に対し、苦笑いをしながら千冬は答えた。

「残念ながら苗字が同じだけで何の関係もございません……」
「そうか……」
「いえ、よく言われるので……」

 何故か会議室が静寂に包まれた。どうやらみんな、栗林が子孫だと思っていたらしい。  

「き、気を取り直して続けます!さっきも言いましたが『栗林流』は防御専門の流派なので防御戦術しか教えていません。しかし攻撃戦術が無いわけではありません。あえて教えないでいるだけなのです。これは門下生が自分の力だけで戦術を生み出して欲しいということで、教えなかったみたいです。祖母はよくこんなことを言っていました『考えるのをやめない。思考を止めない。柔軟な考え方を常に持つ。これらができればどんな敵にも負けない』と。皆さんは、できてますか?伝統に捕らわれていませんか?一回、伝統を忘れて良く考えてみてください。自分の頭で考えてみてください」





 そのあとは、奇襲や待ち伏せなどを簡単に説明して今日の座学は終了した。初めての練習、慣れない座学が続いたので会議室にいた全員がトボトボと重い足取りで会議室を後にした。莞奈たちと多代たちは元気だったが。



「疲れた………」
「お疲れ様、はい麦茶」
「ありがとう……」

 莉乃が渡してきた麦茶を一気に飲み干すと、千冬は疲れ気味な口調で言った。

「改革って大変だね……」
「そうね……でもそれを承知でこの学園艦を来たんでしょ?」
「それはそうだけど……ここまで頭が固いとは思わないよ……一年生の時、初めて教わったの覚えてる?突撃だよ?最初からそんなこと教えられて、しかもそれしか教えていないから突撃だけしかできなくなるんだよ………」
「まあ……あれは引いたわ……基礎も何もなしに突撃だけ教えられてもね……」
「はぁ……実家にいた頃が懐かしい……みんなで何も考えずに戦車を乗り回していた頃が懐か
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