第三話 訓練です!
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昨日、千冬たちが試合をした演習場では多く戦車が縦横無尽に走っていた。
知波単学園の練習は厳しいことで有名だが今日は違っていた。
「4号車!何やっている!しっかり当てろ!何している8号車!?そんなもんにも当てられんのか!3号車!もっと速く走れ!ジグザグに走れ!のろのろ動くな!そんなんだから黒森峰の砲弾なんかに当たるんだ!11号車、12号車、13号車はお互いの位置を確認しつつ敵を見つけろ!14、15号車!もっと速く走れ!!」
今日は、一段と厳しく激しかった。
そして、今日の練習を指揮している人物というのは………
「千冬、そんなに一気にできるわけないでしょ?私たち以外みんな初めてなんだから……」
「でも石原も山口もできてるよ?8号車!さっさと当てろ!」
千冬は監視塔の上から練習の指揮を執っていた。
本来なら隊長である西が指揮を執るのだが今日は千冬が指揮を執っていた。
なぜ千冬が指揮を執っているのかというと…………
試合が終わりチハの車内から外に出た千冬たちは、多代たちが乗るケニをじっと見ていた。
「出て来ないね……」
千冬が呟くように言った。
そう試合が終了してから十分以上が経過しているのにもかかわらずケニからは多代たちの姿は現れなかった。
「死んじゃった?」
「姐さん、あんなんで死ぬわけないっすよ。…………ないよね?」
「私に聞かないでよ………」
小百合と莉乃が話しをしているとケニからが多代たちが出てきた。
「生きてたみたいですね。こっちに来ますよ」
真衣が言うように多代たちはまっすぐ千冬たちのもとへ歩いて来た。三人ともしっかり歩けているので怪我はしていないようだ。
そのまま千冬たちの傍まで近づいて来た多代たち。
そして多代は千冬の目の前に立ち、千冬の目をじっと見つめていた。右目は眼帯で隠れているので、左目だけを見つめるという形になっていた。
千冬も多代の目を見つめ返した。身長差があるので千冬は少し上目遣いになりながら見つめていた。
「………楽しかった?」
先に口を開いたのは千冬だった。千冬の言葉に多代は少し驚いた表情をしたが、すぐに笑いながら答えた。
「ああ、楽しかったよ!」
「よかった!」
多代の答えに千冬は満面の笑みになりながら多代の手を握り、握手をした。多代はいきなり掴まれたことに、驚いていたが千冬は気にすることなく手を握りながら言った。
「今度は、一緒に戦おうね!」
「……そ、そうだな!」
多代は、戸惑いながらも返事を返した。
「これから、よろしくね!」
そう笑
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