第三十九話 おぢばがえりその十五
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「私達も頑張らないと」
「今年もね」
「気持ちよく汗をかきましょう」
「これからね」
皆で言い合ってです、そうしてひのきしんに励みました。夏のおぢばは確かに暑いですがその中で気持ちよく汗をかいて。
お昼も夕方も皆と一緒に食べましたが夕食の後で。
何とです、ここでも阿波野君とばったり会ってしまいました。私は会った瞬間にどうしてこの子がいるのか思い出しました。
「ようぼくコースだから」
「はい、僕もですよ」
またにこにことして言ってきます。
「おぢばがえりひのきしんに参加しています」
「そのことはいいことだけれど」
「はじめてなんで」
こんなことも言ってきました。
「色々教えて下さいね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「変な言葉の表現ね」
そこが妙に気になりました。
「どういうこと?」
「どういうことってそのままですよ」
「教えて欲しいっていうの」
「はい、おぢばがえりひのきしんについて」
「色々っていうのね」
「はい、そうです」
「頑張りなさいよ」
横から一緒にいた娘が右目をウィンクさせたうえで肘で突いてきました。何かえらく思わせぶりな感じです。
「ちっちも」
「そうね、阿波野君おぢばがえりひのきしんはじめてみたいだし」
私はその娘にも応えました。
「知らないことも多いでしょうし」
「そうそう、それにね」
「それに?」
「先輩なんだし」
だからとも言ってきました。
「教えてあげなさいよ、手取り足取り」
「そうね、じゃあ」
「知らないことも多いでしょうし」
「そうそう、それにね」
「それに?」
「先輩なんだし」
だからとも言ってきました。
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