第4章:日常と非日常
第100話「平穏な日々」
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んでいるか、不機嫌なのか、どっちなんだ?」
「どっちもなんじゃないかな?とりあえず、庭にでも植える?」
どっちもか...。それはまた難儀な...。
ちなみに、庭にはちょうどいいスペースがあったので了解しておく。
「ほら、かやちゃん、ちゃんと自分の口から言いなよ。」
「えっ?葵、椿の気持ちがどうなのか聞いたのか?」
「まぁね。でも、あたしの口から言っても意味ないでしょ?」
それもそうだが、この様子だと...。
「じゃあ、あたしはこの花を植えてくるねー。さすがにもったいないし。」
「あ、ちょ....。」
しかし、態となのか葵は席を外す。そして、必然的に椿と二人きりになる。
「.....すー....。」
「...椿...?」
僕に背を向けたまま、椿は深呼吸をし、ようやく顔を合わせる。
だけど、視線は逸らしたまま...。
「ゆ、優輝....。」
「椿....。」
何とか視線を合わせようとして、また逸れる。
顔を赤くしながらも、それを何度か繰り返し、言葉を紡ぐ。
その様子は、不機嫌と言うより、ただ恥ずかしがっているような...。
「...せ、責任、取りなさいよ...。」
「....えっ?」
そう言って、“ボフン”とでも効果音が付きそうな程顔を赤くする。
「だ、だから!あんな事した責任、取りなさいよ!」
「...それは、言われるまでもない事だけど...。」
...ここまで来て、それだけで終わらす訳にはいかないよな...。
「あっ...。」
「まぁ、なんだ...。僕はまだ恋愛とか、実の所よくわかっていないし、具体的にどう責任を取ればいいのか分からないけどさ.....うん、言葉にできないや。でも、責任は取るよ。それだけは、約束する。」
落ち着かせるために、椿を抱き寄せ、撫でながらそういう。
「ふあ....。」
「椿も、昨日のアレはどういった目的のためかは理解しているだろう?だから、そこまで気負わず...って、ちょっと無責任だけど、あまり気にしないでほしいかな。」
「むぅ...。」
僕がそういうと、少し頬を膨らませる椿。あ、かわいい。
「...やっぱり、優輝は重要な所で女心がわかってないわ...。」
「無茶言わないでくれ...。心が読める訳でも、昨日みたいに心も女性になっている訳じゃないんだし...。」
「まぁ、無茶は言わないわ。....優輝をその気にさせるまで諦めないんだから。」
ん...?まぁ、いつも通りの調子に戻ったみたいだし...って、なんだこれ!?
「うわぁ、また溢れてる...。」
「リビングが花畑に...。」
葵も戻って
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