暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第4章:日常と非日常
第100話「平穏な日々」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「聞いてるぞ、本人が。」

「え...?...げっ。」

「“げっ”って何よ!“げっ”ってー!!」

 その好きな相手が、こいつだ。時間があれば別クラスなのに会いに来るくらいだ。
 僕が言うのもアレだが、さっさとくっついてほしい。

「(ま、こういう光景が“日常”って感じがして、いいんだけどな。...最近は、そんな日常からかけ離れてたし、偶にはこういうのもいいだろう。)」

 昨日が昨日なだけに、改めてそう思えた。





「優輝君、椿ちゃんと何をしてたのか、聞かせてもらうよ。」

「...私も、気になる...。」

「そのためだけに一緒に帰ろうと言ったのか...。」

 普通に学校は終わり、放課後。
 司から一緒に帰ろうと提案され、乗ってみると昨日の事で言及された。奏も同伴だ。

「...ま、あまり人には聞かせられないから、下校中に話すのはちょうどいいな。」

 防音の霊術でも使えば他の人に聞かれる事もないし。

「さて、聞かせてもらうよ。」

「...何度も言うが、あまり言いたくないんだが...。」

 観念して話す事にする。

「前提として、これは女性の精神状態だったからこそした事であって、今はする気にはならないからな?椿にも悪いし。」

「そういえば、“恥ずかしい目”って...あの、大体察せたんだけど...。」

 話す前から二人ともある程度は察したみたいだ。
 察してたのは昨日からだけど、さらに確信が深まったようだ。また顔赤くしてるし。

「まぁ、やった事は“繋がり”を深くする事だ。“繋がり”とは、魔力のパスでも霊力のパスでも同じことが言えるし、はたまた“人間関係”でも言える。簡単に言えば、概念的な側面から“繋がり”を強くしたんだ。」

「建前で誤魔化しているように聞こえるけど、あの椿ちゃんの様子からして...。」

「...“関係”という“繋がり”を深くするために、“そういう事”をした...。」

 ...うん。二人の視線が痛い。途轍もなく痛い。

「...キスによる体液交換...それも霊力を込めて...。」

「.....やっぱり.....!」

「むぅ......。」

 ああ...二人とも不機嫌に...。
 まぁ、あの時は女同士とはいえ、いきなりキスしたんだもんなぁ...。

「あの時は女同士だったから...って、言い訳はダメだな...。...家に帰ったら、ちゃんと話をしなきゃなぁ...。」

「...今、椿ちゃんはどうしてるの?」

「葵が見てくれてるけど....。僕に対しては、碌に会話してくれないかな。嫌われているって程でもないから、ちゃんと話し合えば何とかなる...はず。」

 女心はよくわからない
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ