第五十一話 神戸に戻ってその四
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「お勧めしないわ、けれど他のラーメンとかはね」
「豚まんとかも」
「そういうのはなのね」
「お勧め出来るわ」
そうだというのだ。
「そちらはね、金龍ラーメンと蓬莱の豚まんね」
「その二つも有名なのね」
「そうなのね」
「そうなの、難波ではね。あとデザートは北極のアイスキャンデーね」
こちらだというのだ。
「よかったら食べてね、大阪じゃどれも有名だから」
「大阪の難波だと」
「あそこだと」
「そうなの、だから大阪に行ったら」
まさにその時はというのだ。
「どれも楽しんでね」
「楽しんだら太りそうだけれどね」
「後のダイエットが大変そうだけれど」
「それでもなのね」
「行ったら食べるべき」
「そうなのね」
「気合入れてね」
そうしてというのだ。
「食べてね」
「気合入れてなの」
「そうしてなの」
「そう、食べてね」
そうしてというのだ、そうしたことを話してだ。
優花は卒業パーティーのことを楽しみにしていた、そのうえでだった。
優子にもそのパーティーのことを電話で話した、すると優子は電話の向こうからにこりと笑ってそうして言ったのだった。
「いいわね」
「パーティーも」
「そう、卒業記念とお祝いにね」
その二つの為にというのだ。
「いいことよ」
「そうなのね」
「私もやったわ」
「姉さんもなの」
「そうだったわ、思い出すわね」
優子は実際に自分の卒業祝いのパーティーのことを思い出して話した。
「高等部の時のね」
「大体十年前よね」
「それ位よ、あとね」
「あと?」
「パーティーに出てた殆どの娘が同じ大学だったけれどね」
「八条大学ね」
「あそこに行ってたけれど」
それでもというのだ。
「学部は違っていたのよ」
「同じ大学でも学部が違うと」
「そう、全然違うから」
そうだというのだ。
「再会までのお別れの意味もあったわ」
「再会までのなの」
「そうよ」
そうだったというのだ。
「永遠のお別れじゃないってね」
「よく言われる言葉ね」
「人と人は以外な場所で再会したりするから」
「そういえば」
「まさかってところで意外な人と会ったりするでしょ」
「そうしたことあるわね」
優花もそう言われると納得することだった。
「それは」
「そうでしょ、だからね」
「永遠の、じゃないのね」
「あくまでまた会うまでのね」
「お別れなのね」
「その時までのことよ」
優子は電話の向こうの妹に微笑んで話した。
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