第二話 対決です!
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から移動するぞ」
「どこまで移動します?」
「いや、打って出る」
「いいのですか?待ち伏せなくて?」
莉乃は千冬に質問するとすぐに答えが返ってきた。
「待ち伏せもいいが敵はこちらが待ち伏せをしていることはわかっているだろうし、山口は『栗林流』のことを知っていた。待ち伏せも機動防御も想定しているだろう。だから敢えてこちらから打って出る」
「わかりました、擬装はどうします?」
千冬の答えに納得した莉乃は擬装のことを質問した。チハには待ち伏せをするために施した擬装網、その擬装網に木の葉などをつけて擬装度を高めている。
「外して行こう。接近戦になったら邪魔になる」
「わかりました」
莉乃は返事を返すと小百合と真衣と共に擬装を外し始めた。
「敵さん来ないね」
「あたいの勘がはずれた……?」
「まあ……こういう時もあるでしょ」
森から離れた位置から警戒をしていた多代はいつ撃ってくるの考えていたがいつまでたっても撃ってこないことに焦りを感じ始めていた。
「やっぱりあたい達が突っ込むか……?」
「それは敵さんの思うつぼだと思うよ。あとさっき自分で焦らず行こうって言ってたじゃん」
「こんなに待つとは思わなかったんだよ!」
多代は操縦席にいる朱音に怒鳴るように言ったが、朱音は平然とした態度で言葉を返した。
「多代ちゃんは昔から待つのが嫌いだよね〜、少しは待つことを覚えなよ」
「友永だけには言われたくない!」
「はいはい………なんか音が聞こえなかった?」
「音……?」
朱音の言葉に多代は耳をすませた。最初は聞こえなかったが微かにだが音が聞こえてきた。その音は森の奥から聞こえて来ており、段々を音が近づいてくるのが多代にはわかった。その音の正体も。
その瞬間、森から閃光が飛んできた。
「ッ!?前進!」
多代の指示と同時に朱音はケニを前進させていた。朱音が音が聞こえた時からいつでも前進できるように準備をしていたことで何とか回避は出来たが、ついさっきまでケニがいた場所は土煙が舞い上がっていた。
「どうするの!?」
「ジグザグに動き続けろ!動いていれば当たらない!」
再び衝撃が伝わった。危険と判断して車内に戻っていた多代が思わず砲塔のハッチから顔を出した。ケニのすぐ手前に着弾したことがわかった。
「こっちは動いているのに……!?」
「外したか……徹甲装填、そのまま前進し続けろ」
「装填よし」
「了解」
千冬が短く命じると莉乃は装填し、小百合は前進し続けた。そう初弾の砲撃も次の砲撃も移動しながら放っていた。
いわゆる行進間射撃というもの千冬はやっているのであり、この行進間射撃は第二次世界大戦期の戦
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