第二話 対決です!
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らな!」
玉田が大きな声で言うと他の部員も同意するかのように頷いた。その答えに思わず顔をしかめる莞奈であった。
「スタート位置に到着」
「指示があるまで待機」
「了解」
千冬は小百合に指示を出すとそれ以降はチハの車内は沈黙に包まれた。聞こえてくるのはチハのエンジン音のみで誰も喋ろうとはしなかった。しかし緊張したようすも全く見られない。
千冬は、ただじっと目を瞑っていた。
千冬がゆっくりと両目を開いた。
左目は日本人らしい黒い瞳だが、右目は違っていた。
まるで血のように紅かった。
『試合開始ぃぃ!』
西の元気な声が無線機から聞こえてきた。それとほぼ同時に千冬は指示を出した。
「森へ前進、徹甲装填」
「「了解」」
小百合はチハを森に向け走らせ、莉乃は閉鎖機に徹甲弾を装填した。
「早く来い………戦い方を教えてやる」
千冬はつぶやくように言った。
「栗林のやつ……どこに行った……?」
多代はケニの砲塔の上に立ちながら双眼鏡でチハを探していた。
「山口さん、危ないので砲塔の上に立つのはやめてください」
「そんなこと言ったてこうやった方が遠くまで見えるし……」
「いいからやめてください………!」
「わかったって……友永、あんまり森の近くを走るなよ」
巴が強い口調で注意すると、多代はしぶしぶ車内に戻り、朱音に指示を出した。
「わかったよ、森に居るの?」
「たぶん、森のどこかからあたい達を見ていると思う……こうしている今も……まあ、時間はたっぷりあるし焦らず行くよ」
「了解」
多代の予想道理、ケニはすでに発見されていた。
「目標は、森には来ないようです」
真衣は木の上に立ちながら下にいる千冬に報告した。真衣は幼いころ忍道を習っていたので木登りのどはお手の物であり視力も良く一キロ先までは見えるらしい。
「女子高生のすることではないな………」
千冬は真衣のことを見ていたら思わず言ってしまった。その直後自分の指示で嫌な顔もせずに木に登ってくれた真衣に感謝しつつ言った。
「真衣、下りてきていいぞ」
「了解しました」
真衣は木から飛び降り綺麗な着地をした。しかしそれを見て千冬は言った。
「真衣、何度の言っているが危ないから飛び降りるのはやめろ。足でも挫いたらどうする」
「大丈夫です。毎日鍛えていますから」
真衣は平然と言うが千冬としては心配で仕方がなかった。幼いころから見慣れた光景だったが、今や高校生、うら若き乙女が木登りとはどうかと思っていた。『少しは嫌な顔をしてもよかったのに……』と。
「小百合、ここ
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