第二話 対決です!
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うですよ西隊長。私が二日後の試合で視野を広げて差し上げます。ですので審判の方を宜しくお願い致します」
千冬は西に頭を下げながら言った。
「そうか。では期待しているぞ!」
「ハッ!!」
西の答えに千冬は敬礼で返した。
そして試合当日、知波単学園戦車演習場に千冬と多代がお互いに向き合うように並んでいた。
千冬の後ろには右から小百合、莉乃、真衣の順番に並んでおり、さらにその後ろには九七式中戦車改、通称チハ改が停まっていた。
対する多代の後ろには巴と朱音がおり、その後ろに九八式軽戦車、通称ケニがあった。
「両者とも準備は出来ているか?」
「「ハイ!」」
審判を務める西の言葉に二人は、はっきりと答え、その返事を西は満足そうに頷き言った。
「両者とも、正々堂々と戦車道をするように!互いに、礼!」
西以外の七人は見事なまでのお辞儀をしたあと、お互い車両へ向かった。千冬はチハに向かいながら心なしかワクワクしながら思っていた。
「久しぶりに戦える」
その微笑みは、まるで獲物を見つけた獣のような笑みだった。
チハの前にたどり着くと小百合たちに乗車の指示を出し自身も砲塔のキューポラから乗り込んだ。
小百合は操縦席へ、真衣は通信席へ、莉乃は装填手の位置に着き、千冬は砲手の位置に着き、いつも右目に付けている眼帯を外し、制服のポケットに入れた。
「車長、指示を」
小百合が千冬を見ながら言った。その口調はいつもの元気で明るい口調ではなく、とても静かな口調だった。
「スタート位置まで前進しろ」
「了解」
千冬が指示を出すと小百合は、エンジンを始動させ移動を開始させた。
多代はケニに乗り込むとすぐに朱音に指示を出した。
「よ〜し!友永!早く移動しろ!」
「どこに行けばいいのか聞いてないんだけど?」
「いつもの丘だ!」
「はいはい……」
朱音はスタート位置に向けケニを走らせた。
その光景を演習場を見渡せる高台に作られた監視塔から眺めいる者たちがいた。
「栗林のやつ大丈夫だろうか……」
「かっちゃんは心配性だね〜」
「し、心配などしておらん!」
莞奈たち四人と……
「栗林のやつ……一体どんな戦い方をするのだろう?」
「やはり突撃をするのでありますか?」
「しかしこの前の会議ではあんな事を言っていたし……」
玉田、福田、細見などがいた。彼女たちは西に試合のことを聞かされて千冬がどんな戦い方をするのか気になり見に来ていた。
「玉田殿は本当に突撃しか思いつかないんですか?」
隣で玉田たちの話を聞いていた莞奈は思わず質問してしまった。
「我が校の伝統だか
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