第二話
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「おい! 逃げてんじゃねぇ!! 殺されてえ・・・・」
途中、盗賊の頭部がグラリと傾き地面に落ちる。意識が薄れる中で見たのは、迫りくる剣先だった。それが男の最後の光景だった。
ゼロside
二十を超えた当たりからクモの子を散らすように逃げ出す盗賊・・・他愛ない、所詮この程度のか。荷物を捨てていったようだし、必要なものを頂いていくか。
「あ、あの」
俺が荷物をあさっていると、助けた猫女が声をかけてきた。
「何かな?」
「危ないところを助けていただいてありがとうございます」
「ああ、礼はいらない。俺は当たり前のことをしたまでだ」
そう言い再び荷物を漁る・・・っていうか、こいつらマシな物を持ち合わせていないな。良くて剥ぎ取り用ナイフに干し肉と乾燥した固いパン。金はないのか? しょうがない、今はこれで何とかするしかないな。
適当な袋に入れて歩き出したが・・・途中で止め、女性に近づき。
「すまない。どこに町を知らないか?」
道を聞くことにした。情けない。
「この街道をまっすぐでいいんだよな?」
「にゃ。このままいけば夕にはイタルカに到着できるわ」
俺は猫女性、ペルシア助けた後かなり端折った事情を説明したところ。
『じゃぁ私と一緒にイタリカへ行きませんか? ちょうど私も向かっているので』
っと言った感じになり今じゃイタリカを目指している。移動には盗賊が捨てていった馬に乗り向かっている。前世で俺は様々な任務をこなしたおかげで馬の扱いには慣れている。ペルシアは俺の腹部に手を回し乗っている。道中、商人から必要なものを買いイタリカとはどういうものか話を聞いた。代金はペルシアが払ってくれた・・・情けない。
イタリカとは二百年前に領主が商人を集め城壁で町を覆った城塞都市だ。テッサリア街道とアッピア街道の交通の要衝となっていた。しかし帝国と呼ばれる国が覇権を拡大させたため、現在では地方都市といった感じらしい。
他にもこの世界では人種と亜人種の他に、ドラゴンといったファンタジーに出てきそうな種族が多くいるということ。
ペルシアはそこを目指してる途中で運悪く盗賊に出会ってしまったらしい。
・・・しかし、俺が馬に乗るときに手を手を取って乗せると頬を赤く染めていたな。どうしたというのだろうか? よくわからん。それにしてもペルシアは中々いいものを持っているな。
途中、「兄ちゃんいい格好しているのに何にも知らないんだな。どこから来たんだい?」と尋ねられたこともあった。
あのジジィ。まさかこんな世界に転生させるなんて、どういうつもりだ?・・・まったく。
「ところでペルシア」
「はい?」
振り返り改めて彼女を見る。肉食獣みたいな鋭い目に綺麗な顔・・・人間と
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