プロローグ
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そろそろ、肌寒くなってきた。
時間を見れば、もう午後6時。まだ少し余力があるように感じるが、まぁ今日のところは一旦引き上げよう。
と、そんな事を思った矢先。
俺から1メートル目の前で白いポリゴンの光が地面から螺旋状に回転し、形を象っていった。
「なんでさ...」
おもわず、そんな言葉が漏れる。
まったく運が悪いにも程がある。
しかし、まぁなんだ。沸いてしまったものは仕方ない。こいつだけ倒して、本当に引き上げとしよう。
「ギャァァァァアスッ!!!」
なんて、けたたましい奇声を上げながらポップしたお怒りモードのモンスターの名前は植物型モンスター《チューリット》。
緑色のアナコンダと表現すべき、植物と蛇が融合したようなモンスターである。
俺は腰に下げている双剣をすぐさま抜き、対峙する。
さっきまでの気の抜けた様子とは一転し、戦闘モードに切り替える。
チューリットは素早い動きと痺れ毒が厄介だ。しかし、いくら動きが素早いと言っても、全長3メートルはある。鱗が硬い事を除けば攻撃面での心配はない。毒に関しても、口からしか出せないし、そのスピードは射出する瞬間を目で捉えた後から動いても間に合うレベルである。
それほど身構える必要も無い。
「せいッ!」
強く踏み込み、右手に握った剣を振るう。が、いとも容易くかわされしまう。
「はっーーーーー」
しかしそんなことは想定済み。
今度は左手に握るもう一つの剣で、
「ッらぁ!!」
迎え撃つ。
狙いは的中、しかし頑丈な鱗と1度かわされた時に崩した体勢のせいか、傷は浅い。
チューリットは切られた事にわかりやすく激昂し、口を大きく開け、俺をめがけて霧状の毒を噴出してきた。
肉眼で捉え、右に体を翻せばよけれるが、しかし、俺はあえてここで痺れ毒の霧へと突っ込む。
両手に握った双剣で宙を切り裂く。そしてすかさず、ソードスキル《レイジスパイク》を発動。
切り裂いた霧の真ん中に、右手に握った剣を持って、通常ではありえない速度で突進する。
僅かに霧を受けはしたが、スタン状態に陥るほどじゃない。
俺はそのまま一気にチューリットへと突き進み、レイジスパイクを胴体へと叩き込み、鱗に切り目を入れる。そしてすかさず、
「ーーーーーーーーーーーよ、っと!」
もう片方の剣で先ほど与えた切り込みにシンプルな斬撃を叩き込んだ。
「ギィィャァァシャァ!!!!」
瞬間、チューリットはそんな断末魔とともに、切り裂いた箇所から光の破片となり砕け散った。
【ドロップ】
・碧の鱗
・自然の肉
「ま、普通のドロップか」
現れたドロップウィンドウを
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