第01話 鉄華団
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何処か、何かが違う―――そんなシステムを搭載している。
「けどまぁいいや……」
バルバトス ルプス背面のサブアームを稼働させる。そして背にマウントされた太刀を抜き放つ。
間合いでは敵の大鎌のほうが広い。ならば連撃で仕留めるだけだ。
以前なら細いパイプぐらいにしか思えなかったが、今なら此奴の使い方が分かる。
「潰すだけだ!」
駆ける。右の腕にソードメイス、左の腕に太刀、左右に趣の異なる鋼の暴威を携えて
「状況はどうですか?」
「ミカ達を向かわせた、追い出すだけならそう難しくはないはずだ。」
クリュッセ自警団本部、其処に座す鉄華団の団長オルガ・イツカは眼前の元雇い主の少女を見据えながら答える。
火星からその戦力の過半数を地球圏へ撤退させたギャラルホルンにはもはや火星地上の治安を行えるだけの戦力は無く、地球と同じく各地で自警団発足の動きが活発化していた。
そんなさなか、鉄華団はテイワズというバックボーンによって供給される装備、そして地球での実績。
更には他でもないギャラルホルン自身からの推薦もありクリュッセの治安を任される専属契約を結ぶ事となった。
「しかし、これで6度目‥‥早く手を打たないと、これ以上の犠牲は――――」
「ああ、分かっている。安心してくれ――――俺たちは鉄華団だ。舐めたことをしてくれたケリは付ける、必ずだ。」
「これ以上奴らを逃がすな!!」
幾つもの砲音がさく裂し、こだまする。土煙の粉塵が上がり土煙があちこちで吹き上がる。
高機動戦車、鉄華団モビル―ワーカー部隊が敵の人狩り部隊へ攻撃を行い、その逃亡を阻んでいた。
人間を拉致するのにMSは不向きだ、必然それ用の歩兵と輸送車両が必要となる。
地形などの情報からそいつらの補足に成功した副団長ユージン達は小回りの利くモビルワーカーで敵の足止めを行おうとしていた。
しかし、拉致された人間がどれに乗っているかもわからず、命中させるわけにもいかず効果的な遅延が出来ていなかった。
「エイハヴウェーブ反応増大……モビルスーツです!」
「なに、後詰の部隊か!?」
インカムから届く声、モビルスーツの装甲に使われる特殊塗料ナノラミネートアーマーはその動力機関エイハヴリアクターの発する波動を受けて非常に堅牢堅硬となる性質を持つ。
また、その高分子多層構造は運動エネルギーを吸収する性質も持ち、実弾ではほとんど有効打撃を与えられない。
モビルワーカーはモビルスーツに手も足も出せないのだ。
「くそ!仕方がねぇ下がれ!!
「その必要はないぜぇ!」
ユージンの指示をぶった切る新たな通信、後方から新たなエイハヴウェーブの反応が三つ急接近してきていた
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