プロローグ
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第63回戦車道全国高校生大会1回戦
『知波単学園フラッグ車走行不能、よって勝者、黒森峰女学園!!』
そのアナウンスと共に大きな歓声と拍手が送られた。
結果は黒森峰女学園の圧倒的勝利で知波単学園の惨敗であり大方の予想通りの試合結果だった。
「いや〜〜さすが黒森峰が誇る猛獣軍団ですね!一方的な遠距離射撃で完膚無きまでに叩きのめしましたね!」
「これで黒森峰は2回戦進出。おそらく次は継続高校との対戦ね」
「予想道理。猛獣軍団相手に正面から挑むなんて、ただの案山子よ!」
「そういうなよ姐さん。先輩方だって頑張ったんだぜ?速攻やられていたけど!」
スクリーンに映し出されている光景を見ながら4人の少女たちは言葉を発していた。
黒森峰を称える者、知波単を侮辱する者……
誰一人とて知波単学園を称えようとはしなかった。
彼女たちの格好が私服なら誰も何とも思わないがそうはいかなかった。
彼女たちの格好はその惨敗に喫した知波単学園の制服を身にまとっていたからだ。
本来ならば同じ学園の仲間の元へ向かうはずだが彼女たちは『彼女たちの仲間』の待つ場所へ歩み始めた。
「やはり今の知波単には改革が必要ね千冬」
「そうだね、根本的な改革が必要だね……だけど邪魔な連中も多い……忙しくなるよ」
「あたしは楽しみだな!早く戦車を走らせたい!」
「偵察は自分にお任せください!どんな情報でも集めて参ります!千冬殿!」
千冬と呼ばれた長身で右目に眼帯をしている少女は三人の少女たちに笑顔になりながらこう言った。
「みんな、頼りにしてるよ?」
「「「はい!!」」」
三人は元気よく返事をした。
「じゃあ……帰ろっか!」
「姐さん!運転は任せてください!」
「小百合、あんまり飛ばさないでよ!ただでさえあんたの運転危ないんだから!」
「やっぱり莉乃殿は怖がりなのですね!知ってたけど」
「当たり前じゃない!なんで公道で100km近くの速さで走ってたら誰でも怖いわよ!」
「そう?」
「そうなの!小百合も真衣も高校生でしょう!?もっと慎ましくしなさい!」
「「え〜〜〜〜めんどくさい」です」
そういうやり取りをしながら駐車場に止めある九五式小型乗用車、通称くろがね四起にたどり着いた。
「小百合、運転頼んだよ。あんまり飛ばさないでね」
「わかりました!80kmぐらいにしますね!」
「60kmぐらいで走って」
「わかりました!」
そう言って小百合が運転席に乗ると莉乃と真衣が後部座席に座り、最後に千冬が助手席に座った。
「姐さん、目的地はどこですか?」
「じゃあ……知波単学園」
「了解!じゃあ飛ばしますよ!」
少女たちが乗るくろが
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