3部分:第一話 小次郎出陣その三
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てまた言うのだった。
「俺達誠士館はイケメン揃いだぜ」
「だからよ。うちの学校に来てな」
「あんた達の学校に誰が行くもんですかっ」
「さっさと帰りなさいよ」
「またこれは随分と」
彼等はそんな少女達の言葉を聞いてまずは肩をすくめてみせた。しかし余裕たっぷりの態度は変わらない。からかったものさえそこにはある。
「気が強いねえ」
「どうしたものだか」
「どうしたもこうしたもないわよ」
「帰れって言ってるでしょ」
「その通りです」
そしてここに。先程の少女が姿を現わしたのであった。整った顔にキッとしたものを浮かべて三人組を見据えている。
「ここは名門白凰学園の校門。勝手なことは許しません」
「名門っていうけれどよ」
「随分と今じゃ落ちぶれてるよな」
だが三人はそんな少女の言葉を聞いても態度を変えない。それどころかさらにふざけたものを見せる有様であった。
「かなりな」
「今じゃ俺達誠士館の天下だぜ」
「くっ・・・・・・」
「おっ、そういえば」
彼等は少女が怯んだところでその顔を見てあることに気付いた。
「よく見ればこれはこれは」
「白凰の総長代理であられる北条姫子様じゃありませんか」
それが彼女の名前と地位であった。この学園の学生であると共に総長代理なのである。そうした複雑かつ困難な立場であるのだ。
「どうやら総長様自ら俺達の相手をして下さるようで」
「では早速」
「下がりなさい」
姫子は気丈さを取り戻して彼等に向かう。自分ににじり寄ってくる彼等に対して。
「それ以上近寄れば」
「どうだってんだよ」
「何かあるのか?」
攻防が続く。そこにまた二人。今度は姫子の後ろから来た。
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