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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第三の牙
第一話 悪の色
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か、この高さで当てられるとはな。褒めてやるよ」
 
 「だから、これはご褒美だ」
 
 ガンダム バエルが動いた。
 バエルはグレイズ目掛けて急降下する。
 その速度は凄まじく、重力に引かれ降下するグレイズを追い越し、グレイズの着地地点で静止した。
 あの高さ、あの速度で、急降下するなんて自殺行為だ。だが、あのモビルスーツは、あの男はそれをやってのけた。
 そして、腰にマウントされている剣を抜き放ち────。
 「俺達、『鉄華団』の第二幕開演だ。
 華麗に散ってくれよ?」
 グレイズは真っ二つに切断された。
 「嘘、だろ……」
 エイハブリアクターの影響下にあるナノラミネートアーマーを切断するなんて……。
 絶対的防御力を誇る装甲をガンダム バエルは断ち切った。どうすれば、どうやれば、モビルスーツの装甲を────モビルスーツを真っ二つにできるんだよ!?
 有り得ない光景を目の当たりにし若い兵士は更に困惑する。
 現実を直視できない。
 これまでにモビルスーツ同士の戦闘を何度か見たことはある。演習場でモビルスーツに乗り、操縦したことだってある。だからこそ、目の前の光景を否定したい。
 あの動きは人間じゃない。
 さっきの急降下だって一歩、間違えれば地面に激突していた。それを地面すれすれで静止し、何の躊躇も躊躇いもなくグレイズを真っ二つにするなんて……人間業じゃない。
 「化物……ッ!」
 王者の風格を漂わせた化物。
 
 ガンダム バエルは堕ちた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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