第15話
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。弟が自分の力で生きていけるとわかった以上、俺は俺自身の夢を叶えようと思い、俺が望む褒美の内容を答えさせて頂きました。」
「フォルデ先輩の夢………」
「その”夢”って、一体どんなものなのかしら?」
フォルデの説明を聞いたステラは呆け、レンはフォルデに続きを促した。
「それは………―――静かな地でのんびりと過ごしながら趣味である絵を描く事です。なので爵位は低めで辺境の領主でお願いします。爵位が高かったら社交界とか面倒な事に頻繁に誘われたり関わったりする羽目になりますし、都会の領主とかだったら仕事が忙しそうですし。」
そしてフォルデが顔を上げて笑顔を浮かべて語ったフォルデの夢の内容と要望を聞いたその場にいる全員は冷や汗をかいて脱力し
「フォ、フォルデ先輩…………」
「ふふっ、フォルデ先輩らしいですね。」
我に返ったリィンは疲れた表情でフォルデを見つめ、ステラは苦笑していた。
「クスクス、さり気なく色々と要望を付け加えるなんて欲張りさんね♪」
「ハア………例え辺境の領主でも仕事があるのはわかっているのだろうな?」
レンはからかいの表情でフォルデを見つめ、リウイは呆れた表情で溜息を吐いた後気を取り直してフォルデに問いかけた。
「ええ、それは勿論。でもリィンの親父さん―――シュバルツァー男爵も領主としての仕事をしながら、趣味である山での狩りを頻繁にしているとリィンから聞いた事があります。ですから俺もシュバルツァー男爵のような民達に慕われ、楽隠居生活を送る素晴らしい領地経営を行っている領主を目指すつもりです。」
「そんな不純な理由で父さんを目標にしないでくださいよ、先輩………」
「ハア…………」
「ア、アハハ………」
フォルデの答えを聞いたリウイ達が再び冷や汗をかいて脱力している中セレーネは苦笑しながら呆れた表情をしているリィンとエリゼを見つめていた。
「――――いいだろう。お前の望み通りの褒美になるように手配をしておく。ただし貴族や領主になるからには、相応の教育を受けてもらう事になるから、今の内に心構えだけしておくといい。」
「ハッ!メンフィル帝国の寛大なお心遣いに心から感謝致します。」
リウイの言葉に会釈をして答えたフォルデはリィン達の後ろへと下がった。
「ステラ・ディアメル。」
「はい。」
リウイに名前を呼ばれたステラは返事をした後リウイ達の前に出て跪いた。
「若輩でありながらも次代のメンフィル皇帝であるリフィアの親衛隊員としての任務をこなし、更にはバリアハート制圧作戦にて我が国の同胞達を傷つけた愚かなアルバレア公の夫人を討ち取った事に加えて、”想定外の相手”―――”有角の若獅子達”と彼らを支える”光の剣匠”
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